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産業向けIoTで米GDPは2.3%押し上げ--日本は1.8%:アクセンチュア調査

山田竜司 (編集部)

2015-01-23 16:59

 米Accentureはスイス時間1月21日、産業領域でのモノのインターネット(Industrial Internet of Things:IIoT)の領域が、2030年まで累計すると世界で14兆2000億ドルの市場になりうると試算した調査結果を発表した。一方、企業や政府は、デジタル技術を活用するための充分な対策を講じていないため、IIoTの持つ潜在的な利益を喪失する恐れがあると指摘している。

 Accentureの調査では、IIoTは、端末や機器が知性を持ってつながることで新たなデジタルサービスやビジネスモデルを可能にするものであり、特に成熟市場の経済に大きな成長をもたらしうるとしている。IIoTへの資本投資やそれに伴う生産性の向上によって、米国では2030年までの国内総生産(GDP)の累積値が6兆1000億ドル増加する見通しを示した。

 仮に米国がIIoTの技術に対して50%多くの投資し、IIoTを実現させるためのスキルやブロードバンドネットワークなどを強化させた場合、2030年までの米国のGDPの累積値は7兆1000ドル増加し、2030年のGDPを予測よりも2.3%押し上げる可能性があると説明している。

 日本では、現状、2030年までのGDPの累積値が9600億ドル増加する見通しであり、同様の追加施策では1兆1000億ドルとなり2030年の日本のGDPを予測より1.8%増加させる可能性があるとした。


IIoTが日本のGDPの累積値に与える効果 合計で世界の経済産出量の4分の3以上を占める主要20カ国が分析対象(20カ国:米国、スイス、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、オランダ、デンマーク、イギリス、日本、ドイツ、オーストラリア、韓国、カナダ、中国、フランス、スペイン、ブラジル、イタリア、インド、ロシア)Accenture提供

 ドイツは同様の追加施策により、2030年までのGDPの累積値が7000億ドル増加し2030年のGDPを予測より1.7%増加させる可能性があるとしている。イギリスでは、2030年までのGDPの累積値が5310億ドル増加し2030年のGDPを予測よりも1.8%増加させる可能性があるという。

 中国ではロシアやインド、ブラジルに比べて多くの経済的利益をIIoTから得る見通しであり、同様の追加施策により、2030年までのGDPの累積値は1兆8000億ドル増加し、2030年のGDPを1.3%増加させる可能性があるとした。

 世界の経済産出量の4分の3以上を占める主要20カ国を含む34か国1400人以上の経営幹部(うち736人がCEO)に調査した結果、73%の企業はIIoTを活用する具体的な計画を作成しておらず、IIoTへの追加施策によってもたらされる経済成長が危ぶまれているとした。包括的な投資戦略を持つ企業は、調査対象の7%のみという。

 今回の調査により、IIoTへの取り組みが進まない大きな理由は「新たな収益源を生み出す難しさ」だという結果が出た。

 57%の経営幹部が「IIoTの魅力は新たな収益機会の創出である」と述べているにもかかわらず、「IIoTを活用して実際に収益を上げる見込みがある」と回答した経営幹部は、7分の1以下(13%)という結果が出た。代わりに「収益を上げる見込みがある」と回答したこれらの企業は、IIoTで効率を上げることに重点を置いており、「従業員の生産性向上」(46%)や「運営コストの削減」(44%)がIIoTの活用による最も実現性の高いメリットであるとした。

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