資源安ショックで伸びる株、沈む株

ZDNet Japan Staff 2015年01月23日 11時04分

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 1月22日夜、ECB(欧州中央銀行)は、事前予想通り、大規模な資産買い入れプログラム(追加金融緩和)を発表した。内容の詳細も公表された。毎月600億ユーロの資産買い入れを3月から開始して、2016年9月まで続けるとした。

 買い入れ規模は、総額1兆1400億ユーロとなる。大規模緩和を好感して欧米株式は軒並み上昇している。為替市場では、ユーロが下落、ドルが上昇した。ドル円為替レートは、日本時間6時現在、118.60円だ。今日の日本株は、欧州の緩和好感で上昇が見込まれる。

 今日は、資源安の日本企業に与える影響について、楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト、窪田真之氏の分析を紹介する。

 2014年から15年にかけて、原油、石炭、LNG、石炭、鉄鉱石、銅、ニッケルなど、日本が輸入する資源の価格が下げ足を速めている。資源開発の技術革新によって供給が拡大した影響が響いている。

 輸入原料の価格低下は日本経済に追い風だ。ただし、影響の出方は、産業別・企業別に異なる。今日は、資源安がメリットになる株と、デメリットになる株について考え方をまとめた。

資源安でメリット・デメリットを受ける産業

 資源安メリットは、幅広い産業に及ぶ。今日は、直接受ける影響が大きい産業に話を絞る。


(楽天証券経済研究所が作成)

 原燃料コストが低下しても、それが利益拡大につながらない産業もある。原燃料価格が下がると、同時に製品価格(料金)も下がるからだ。コスト低下分がすべて、製品価格(料金)低下で消えてしまう産業では、メリットは残らない。

 例えば、日本の石油化学産業は過当競争状態にあり、原料価格が下がる時は、製品価格が同時に大きく下がる傾向がある。したがって、石油化学産業は、原油安でメリットを受ける産業とはいえない。

 間接的メリットを受ける産業は幅広く存在するが、ここでは議論の対象としない。例えば、物価が下がって消費が回復すれば小売産業にメリットがあるが、ここでは議論の対象に含めない。

メリット、デメリットを受ける産業について説明した過去のレポート

  1. 空運業、海運業→12月18日 原油下落が運輸産業に与える影響
  2. 鉄鋼業→10月29日 鉄鋼業は全般に予想より好調か--予想以上に良かった上期業績
  3. 石油精製業→12月16日 原油急落で業績が悪化する企業
  4. 非鉄産業→1月15日 銅も急落、株式市場で銅関連銘柄が売られる
  5. 総合商社→1月20日 好配当利回り株として人気の大手総合商社

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