100以上の全業務システム稼働する統合データベース--業務のモバイル化に対応

NO BUDGET

2015-01-27 18:26

 総合建設のピーエス三菱は、100種以上の全業務システムが稼働する統合データベース基盤を構築した。業務のモバイル化や技術提案情報の集約に伴う今後のデータ量拡大に対応する。日本オラクルが1月27日に発表した。

 ピーエス三菱は、橋梁や道路、建造物の構造を支える「プレストレストコンクリート(PC)」技術を中核とした総合建設会社。日本でのPCのパイオニアとして、北米で最長のコンクリートアーチ橋であるコロラドリバー橋や羽田空港のエプロン舗装をはじめ、社会インフラを支えるさまざまな建造物を手がけている。

 同社では近年、業務でのモバイル端末の活用を推進しており、合計2000台以上のスマートフォンやタブレット端末を支給し、工事現場での記録や建造物のメンテナンス、3万橋を超える橋梁の安全検査などでの利用を開始した。このため、扱うデータ量が大幅に増大し、既存のシステムでは近い将来のデータ増に耐える性能を出せなくなるという課題を抱えることとなった。

 こうした課題に対しピーエス三菱は、将来的な統合IT基盤としての拡張性、処理性能と可用性、信頼性を評価し、同社の全業務システムを稼働させるデータベース基盤としてデータベース専用機「Oracle Exadata Database Machine」の採用を決定した。土木工事、建築工事一式を手がける国内の総合建設業で初めてのExadata採用になるという。

 ピーエス三菱では、Exadataの処理性能で新たなシステム開発でのSQLのチューニングにかかる工数を平均30%削減できることを見込んでおり、システム部門のリソースをより競争力向上に直結させることを目指している。受注や原価管理など、従来は個別で運用されていたシステムをExadata上で横断的に連携させることで業務効率化も図る。今後の展望として、非構造化データを含む多様なデータを対象としたデータ分析に新たに取り組み、工事原価低減などの領域での活用を推進する。

 ピーエス三菱は会計や人事、工事車両の運行管理をはじめとする基幹業務システムから、技術提案情報やモバイル端末から収集される写真や画像、図面などの非構造化データを管理するシステムまで、100種類を超える業務システムのほとんどを少人数の情報システム部門で自社開発し、運用してきた。

 導入プロジェクトでは、長年にわたりピーエス三菱のシステム運用を支援してきたITホールディングスグループのインテックがシステム構築を担当し、新システムの導入と運用の全体のプロジェクト管理を支援している。

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