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大手銀行株には配当利回りで注目できる銘柄が多い

ZDNet Japan Staff

2015-01-28 10:45

 27日のNYダウが291ドル安と大きく下がったことを受け、今日の日経平均株価は反落が予想される。発表中の10~12月決算が弱めであることが嫌気されている。

 今日のテーマは銀行株の投資について。日本の銀行株は成長性が高いと言えず、投資対象として人気が出にくい面がある。一方、収益が安定的で、配当利回りに魅力のある銘柄が多いことは注目できる。楽天証券経済研究所、チーフストラテジスト窪田真之氏の分析を紹介する。

大手銀行株には、配当利回りで注目できる銘柄が多い


(出所:楽天証券経済研究所が作成)

 配当利回りは、確定利回りではない。業績や財務内容が悪化すれば、配当が減らされることもあり得る。不動産バブル崩壊後の1992~2002年まで、日本の銀行は不良債権問題に苦しんでいた。当時の銀行は財務に不安があったので、銀行株を配当に注視して投資することはできなかった。

 当時と比べると、日本の大手銀行の財務内容は格段に改善した。かつて13行あった都市銀行は合併によって3メガバンクに集約された。成長性を期待することは難しいが、安定性では評価できるようになったと考えられる。

 上の表に出ている通り、3%前後の配当利回りの大手銀行は、配当利回りに注目した長期投資の対象として魅力的と考えられる。

銀行業界の収益環境

 日銀の異次元金融緩和によって、長期金利(10年もの新発国債利回り)が0.3%前後まで低下している。長短金利のスプレッド(長期金利と短期金利の差)が小さくなってきていることは、銀行業界全体にとって深刻な問題だ。長短金利のスプレッドが縮むことによって、預貸金利ザヤに一段と縮小圧力がかかるからだ。

 一方、日本の大手銀行、特に3メガバンク(三井住友FG、三菱UFJ FG、みずほFG)にとって、以下3分野は、将来の拡大が期待されるところだ。

  1. 海外事業を拡大:アジアの地場銀行への買収・出資を積極化して、海外での事業拡大をはかっている
  2. ノンバンク業務を拡大:証券・リース・消費者金融などノンバンク業務を拡大し、ユニバーサルバンクとして成長を目指している。消費者金融業務は、ようやく過払い利息の返還請求がピークアウトして、利益が回復する局面に入りつつあると考えられる
  3. 手数料ビジネスを拡大:投資信託の販売など手数料ビジネスの拡大を目指している

不良債権問題に苦しむ欧州の銀行に対して競争優位

 欧州の銀行は、不良債権問題で苦しんでいる。欧州はようやく景気が底入れしつつあるが、まだ、不良債権問題は解決していない。日本の銀行は、1990年代に、海外事業を縮小せざるを得なかった。それは、国内で不良債権問題を抱えていたからだ。

 今は、立場が逆転している。日本の銀行は、欧米やアジアで業務を拡大するとき、財務内容で優位に立っていることが、業務拡大に優位に働く。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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