オープンソースのコンテナプロジェクトDockerは、過去1年間でコントリビューターの数が4倍になったことを受けて、そうした成長加速に対応することを目的とした、新体制を発表している。
コミュニティーによる策定のプロセスを経たこの組織再編は、Dockerのオープン性とアクセシビリティを向上し、対応の速さや良好なコミュニケーションといった、主要なサービス品質に影響を与えることなく、規模を大幅に拡大することを目指している。
こうした目的を達成するために、チーフアーキテクト、チーフメンテナー、チーフオペレーターの3人が統率することになった。それぞれ、Dockerの創設者で最高技術責任者(CTO)のSolomon Hykes氏、Dockerプロジェクトの鍵である「libcontainer」の作成者Michael Crosby氏、そしてMongoDBの元チーフデベロッパーアドボケイトのSteve Francia氏である。

MongoDB出身のSteve Francia氏
提供:Docker
この1カ月でDockerに加わったFrancia氏は、次のように語っている。「Solomonは引き続き、このプロジェクトのビジョンの推進と、アーキテクチャの設計を行う。Michaelは技術的品質の管理を担当する。つまり監視役だ。Michaelは以前からメンテナーとして技術的品質管理を担当していたが、チーフメンテナーとして全体に責任を持つことになる」
「私の仕事は、それ以外のあらゆることだ。つまり、文書化プロセスの改善や、コミュニティーの拡大、コミュニティーの関係の向上など、Dockerに関するあらゆることに携わる」(Francia氏)
Dockerは、コンテナ内でのアプリの生成と展開を自動化すること(より軽量な仮想化)によって、開発者をソフトウェアやインフラストラクチャへの依存から解放し、コストを削減して、プロセスを効率化することを意図している。
Francia氏は日常業務のほかに、リリースマネージャーを務め、Docker Governance Advisory Board(DGAB)にも対応する。
「コミュニティーとの相互のコミュニケーションに関する限り、私がオープンソースの世界で見てきた中で、Dockerは現在、最も優れた対応時間を実現しているプロジェクトの1つだ。そして今、この点が問題となっている」(Francia氏)