急成長するDockerが新体制に--その背景は - (page 2)

Toby Wolpe (ZDNet UK) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-02-03 06:00

 「チームが対応に追われると、対応時間は必然的に遅くなる。そこで、われわれはこれまでと同じ、つまり率直に言って、現在のDockerのような規模では前例のない対応時間を目指している」(Francia氏)

 Francia氏は、オープンソースのNoSQLデータベースであるMongoDBで、3年にわたってコミュニティー開発に従事しただけでなく、定評のあるGo言語ベースのウェブサイトエンジン「Hugo」も構築している。

 「MongoDBでは、同じような急激な成長を経験した。実際にはDockerの方がMongoDBよりも成長が速い。Dockerが私を入社させようと考えた理由の1つは、これまでにそうした同じような成長を経験したプロジェクトがあるとしたら、それはMongoDBだったからだ。MongoDBは、私が知っている中では、Docker以前では最も速く成長したオープンソースプロジェクトと言っていいだろう」(Francia氏)

 Dockerプロジェクトのコントリビューターの数は現在、740人弱。このプロジェクトは2014年に5000件以上のプルリクエストを処理したが、その半数はDocker社外の個人からのものだった。Dockerによれば、同プロジェクトは現在では、2万件以上のプロジェクトを生み出し、Docker化したアプリは8万5000件以上にのぼるという。

 「適切なエクスペリエンスを生み出せれば、人々は満足して物事を継続するというのが、私の以前からの信念だ。彼らには歓迎されていると感じてもらいたい。支えられていると感じてもらいたい」(Francia氏)

 「比較的新しい言語を使用する大規模なプロジェクトに取りかかり、貢献しようとする際に、怖じ気づいてしまうことがあるかもしれない。そこで、人々が必要としている安心感と支えを与え、手助けをする。多くのプロジェクトでは、たくさんのコントリビューションが拒否されている。われわれは拒否することはない。『受け入れられるための方法はこれだ』と提示するのがわれわれの答えだ」(Francia氏)

 「ユーザーに関しても同じことが言える。人々がDockerを導入して初めて試してみようという場合、私はそれが素晴らしい経験になるようにしたいし、人々の考え方が180度変わるようになってほしいと思う。私はそこを起点にして、それを実現するために何が必要なのか、逆算して仕事に取り組んでいる」(Francia氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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