金融や公共のSIが好調も、海外通信機器などが伸び悩む--富士通10~12月決算

ZDNET Japan Staff

2015-01-30 18:05

 富士通は1月30日、2014年度第3四半期(2014年10~12月)の連結決算(IFRS)結果を発表した。4~12月の9カ月の累計利益は前年同期比11.6%減の517億円だった一方、通期の利益予想は同16.6%増、10月の予想比でも同5.6%増の1320億円と上方修正した。通期の売上高は10月の予想を据え置き、同0.8%増の4兆8000億円としている

 事業別で、システムインテグレーションやサーバなどの基盤製品を含む「テクノロジーソリューション」部門における売上高は、対前年比2.1%増の8027億円だった。国内が2%減、海外が8.6%増だった。一方、営業利益は65億円減の446億円だった。

 内訳を見ると、テクノロジーソリューション事業のうち、システムインテグレーションなどを含む「サービス」は、売上高が3.5%増の6726億円、営業利益は13億円増の444億円だった。金融や公共分野の顧客が投資を拡大したことを背景に伸びた。インフラサービスも堅調に推移した。

 海外は、北欧地域において、採算性を重視した販売戦略に転換した影響などにより減収となったが、英国では緩やかな景気回復を背景とした企業の投資回復により増収になった。アジアでは中国を中心に増収となった。

 一方、サーバや通信機器を含む「システムプラットフォーム」の売上高は4.6%減の1301億円、営業利益は78億円減の1億円だった。北米向け光伝送システムにおいて、通信キャリアの関連セグメントへの投資抑制が続き減収になった一方、欧州向けのPCサーバが伸びたとしている。

 テクノロジーソリューション全体として、サービスは国内や英国市場向けが好調だった一方、システムプラットフォームが低調だったことに加え、米ドルに対する円安、ユーロ安の進行で国内と欧州拠点での部材コストが上昇したことも営業減益の一因になった。

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