#3:ソリッドステートドライブ
ソリッドステートドライブ(SSD)は新しいテクノロジではないが、大企業のデータセンターでは費用やインターフェースの懸念により、その検討すらまだ難しい状態だ。ムーアの法則に従って、SSDも過去ほど高価な選択肢ではなくなってきているが、ハードディスクに比べるといまだに高価な投資であり、解決すべきインターフェースの問題も残っている。しかし、採用に踏み切る企業も少しずつ増えてきている。
すべてをSSDに置き換えた企業など、あっても数社だろうが、SSDのパフォーマンスと耐久性は否定できないメリットだ。SSDとハードディスクを組み合わせるハイブリッドソリューションは、莫大な投資をせずにSSDを試せるユニークな方法と言える。例えば、キャッシュ部分にSSDを使用すれば、すべてをSSDにせずとも、重要データへのアクセスを高速化できる。とは言うものの、SSDを支えるテクノロジの成熟とともに、データセンター内のハードディスクはSSDへと置き換えられていくはずだ。
#4:仮想化
データセンターの変革を推し進めるもう1つのテクノロジは仮想化だ。現時点でも効率的なテストや簡単なバックアップ、迅速な再配備などを含むさまざまなメリットがある。仮想化の現実性について、特に仮想環境におけるストレージからのデータの読み込みに関する議論がまだ続いている。しかし、新たな仮想化テクノロジが次々と生み出されており、それによってデータセンターにおける仮想化のパフォーマンスも改善してきているため、仮想化はかつてよりも優れた選択肢となっている。
こういった新たなテクノロジの1つが、仮想ストレージエリアネットワーク(VSAN)だ。VMwareは最近、同社の仮想SAN、すなわちVSANを発表した。これはハイパーバイザにソフトウェア定義ストレージシステムを組み込んだものだ。VSANのような仮想化ツールによってデータセンターの柔軟性が向上するとともに、自動化も支援されるというわけだ。