「Outlook」電子メールアプリケーションの「iOS」版と「Android」版を新たに公開してからわずか数週間であるが、Microsoftはそれらのアップデートを提供し始めている。
Microsoftの幹部陣は米国時間2月17日のブログの投稿の中で、「最初のリリースの主な狙いは素晴らしいエンドユーザーエクスペリエンスを市場にもたらすことだったが、われわれは現在、当社の法人顧客が要求するITコントロールの構築にも着手している」と述べた。
Microsoftは、デバイスレベルでの「Exchange ActiveSync」を使ったPINロックパスワードの強制を実装した。Microsoftによると、OutlookのiOS版とOutlookのAndroid版のプレビュー版では、AppleとGoogleが提供するコントロールによって、この機能の仕組みが若干異なるという。
Microsoftは「管理者主導でリモートワイプを迅速に実行する仕組み」にも改善を施したので、数秒でリモートワイプを実行できるようになった。ブログの投稿によると、これらはデバイスワイプではなくアプリレベルのワイプなので、ワイプはユーザーの個人的なアプリや情報には全く影響を及ぼさないという。
MicrosoftはAOL.comやComcast.netなど、IMAPをサポートする電子メールプロバイダーからのメールを同期する機能も追加した。iOS版Outlookでは、ユーザーはデフォルトの電子メールのカンバセーションビューを無効にできるようになった。Android版Outlookでは、ユーザーはスワイプジェスチャーをカスタマイズすることもできる。
iOS版OutlookとAndroid版Outlookの今後の予定はどうなっているのだろうか。
「これからの数週間~数カ月、われわれはITにとって重要なセキュリティ機能と管理機能をさらに追加し、移動中により多くの作業ができるよう支援するユーザー向け機能も提供する予定だ」(17日のブログ)
今後予定されているこれらのアップデートには、以下のものが含まれる。
- 「Microsoft Intune」モバイルデバイス管理機能のサポート
- Outlookのクラウドサービスを「Amazon Web Services」から「Microsoft Azure」へ移行
- 連絡先のローカル同期機能をサポート
- Android版Outlookから「プレビュー版」の文字を削除
- サポート対象の30言語すべてについて、現地語化を改善
iOS版OutlookとAndroid版Outlookは、Microsoftが2014年12月のAcompli買収で手に入れた「Acompli」アプリケーションをベースにしたバージョンで、無料で提供されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。