販路限定したプラズマクラスターイオン発生機のユニークな立ち位置

大河原克行 2015年02月24日 20時06分

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 シャープは、1cm3あたり約10万個のイオン濃度空間を実現するというプラズマクラスターイオン発生機「IG-GA130」の出荷を1月中旬から開始した。

 従来のプラズマクラスターイオン発生機は、約8畳(約13m2)の空間で最大1cm3あたり2万5000個のイオン濃度であったが、IG-GA130は、その4倍。ベッドやカーペットなどに付着、もしくは舞い上がったダニのアレル物質を低減するために上下2つの吹出口を設け、寝室や子ども部屋などの空気環境を整えることができるのが特徴だ。

 同製品の最大の特徴は、量販店などでの既存ルートで販売せず、調剤薬局をはじめとする医療衛生サービス関連企業で販売するという仕組みを採用している点だ。

 税別価格は20万円と、個人向けに販売されていたプラズマクラスターイオン発生機の価格帯とはまったく異なるレンジにした。受注生産体制としている点も大きく異なる。なぜ、プラズマクラスターイオン発生機にこんな製品が登場したのだろうか。

発生量を高める

 IG-GA130は、その筐体の大きさが個人向けとは異なる。幅239mm×奥行427mm×高さ733mmという大きさは、縦長の大型サイズで据え置き型で利用するタイプとなっている。部屋に置くと一定の存在感がある。重量は8.6kg。だが、キャスターを搭載しており、室内を簡単に移動させることも可能だ。

IG-GA130
IG-GA130。キャスターで移動できる

 特徴は、約8畳(約13m2)の空間で1cm3あたり約10万個のイオン濃度を発生する新開発の第8世代プラズマクラスターイオン発生デバイスを搭載したことだ。プラズマクラスターイオンの発生エリアを拡げ、イオンの発生量を高めることに成功。効率良く風に乗せる設計で部屋全体に拡散できると説明する。

 「プラズマクラスターイオンは高濃度でも安全性が確認されており、1cm3あたり約10万個という濃度でも安全」(シャープ 健康・環境システム事業本部 プラズマクラスター機器事業部 副事業部長兼海外商品企画部長 冨田昌志氏)

 ダニのアレル物質はベッドやカーペット付近に多く、室内で人が動くと舞い上がり、小さいものだと数時間浮遊し続ける場合もあるという特性を捉え、本体に2つの吹出口を設け、左右30度ずつ動く上の吹出口からは、舞い上がったダニのアレル物質に向けて、プラズマクラスターイオンを放出。これにより、付着したダニのアレル物質と浮遊したダニのアレル物質を低減するという。上方向に30度、下方向に15度動作する下の吹出口からはベッドやカーペット付近に多いダニのアレル物質にプラズマクラスターイオンを放出するという。

 プラズマクラスターイオン技術は、プラスイオンとマイナスイオンを同時に空中へ放出し、浮遊する細菌やカビ、ウイルス、アレルゲンなどの表面でプラスとマイナスが結合。それにより酸化力が高いOHラジカルに変化することで化学反応により表面のたんぱく質を分解して、その働きを抑制できる。

 浮遊アレル物質や付着アレル物質などの抑制効果については、各種試験機関を通じて、試験空間で低減効果があることが実証されている。

計画の4倍を生産

 24時間の生活シーンにあわせて自動で最適運転に切り替える「おまかせ運転」を搭載。人感センサと時計機能を利用することで、生活シーンにあわせて運転を自動で制御する。24時間最適な空気環境をサポートする。部屋に人がいなくなると自動で最大風量運転になり、留守中に部屋にあるダニのアレル物質を低減できるという。

IG-GA130のリモコン
IG-GA130のリモコン。「おまかせ」や「おやすみ」といったモードを設定できる

 無人のときに最大風量運転になるという仕組みは、トイレ向けに製品化し、話題を集めている天井設置型の「IG-GTA20」で採用されている機能と同じだ。IG-GTA20は、照明機能を搭載し、E26口金形状を持っていることから、トイレの電球をそのまま付け替えて設置できる。人感センサで人がいないときに明かりが消えるのと同時に、プラズマクラスターイオンを強運転。これにより、トイレの匂いのもととなる付着「ニオイ原因菌」の作用を抑え、消臭する。

 IG-GTA20は2014年11月の発売以降、年末までに当初計画の4倍にあたる4万台を生産。この3月までは、当初計画の4倍となる月産2万台のペースで生産する予定だという。

 IG-GA130では「おまかせ運転」のほかに、あらかじめ設定した就寝時間になると自動で風量を抑え、静かに稼働する「おやすみ運転」に切り替えることができる。

 そのほか、布団を上げ下ろしするときなどに舞い上がる花粉やホコリを「花粉キャッチフィルター」が捕集。ウイルスが生存しやすい温度や湿度を知らせる「乾燥・低温みはり」機能で加湿やエアコン使用のタイミングを光と音で知らせるといった機能も持つ。

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