企業内部でもIoTを活用するメリット
企業内での“モノのインターネット(Internet of Things:IoT)”の活用についても言及。「セキュリティやプライバシーなどについてのセンサ活用、セキュアな接続環境の実現、運用とサービスマネジメント、データマネジメントの4つの要件が達成できれば、エンタープライズでのIoT活用が可能になると考えている」という考えを明らかにした。
IoTの仕組みは企業内部にも活用できる(インテル提供)
「製造拠点では、スマートファクトリーとしてセンサを活用して事前に故障を予兆することで3000万ドルの効果が見込める。センサで会議室を管理して、使用率を高めるスマートビルディング、データセンターでは温度や湿度、気圧などを分析して、空調設計に反映。PUE(電力使用効率)が1.07という水準を実現したスマートデータセンターの例がある。いままでにないデータをもとに新たな発見があり、これがIT部門のモチベーションを高めることにもつながっている」
セキュリティでは「安心した環境のもとでもっと速く走れるようなサポートをすることが情報システム部門の役割」と前置きし、「セキュリティBIのプラットフォームを活用することで2週間かかっていた脅威の検知が20分間でできるようになった。従業員はデバイスにUSBメモリを接続することは可能だが、重要なデータは持ち出せないような仕組みとしている」など説明した。
IT部門はビジネス価値に貢献できているという(インテル提供)
邱氏は「年間を通じるとプロジェクトを休止したというものもある。内部では失敗事例も共有している。BIはもっと成果が出るはずだったという反省もある。社内では“ITリーダーシップピラミッド”の上を目指しており、今回のレポートにあるように“ビジネスバリュー”を打ち出すところ(ピラミッドの中位の上)にまで到達している。この成果をベースにして、次には最上位の企業の変革のステップにつなげていくことになる。“SMACi(ソーシャル、モバイル、アナリティスク、クラウド、IoT)”に対する投資を今後も継続し、それらをセキュアな環境で構築することを重視していく」と今後の方針を明らかにした。
パフォーマンスレポートは現在、英語版となっており、日本語版は約2カ月後に公開される予定。