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鉄鋼株に強気継続、新日鐵住金は出遅れと判断

ZDNet Japan Staff

2015-02-27 10:50

 昨年、鉄鋼株に強気判断のレポートを最初に書いたのは4月25日だった。以後、8回にわたり「鉄鋼株に強気」の意見をここでお伝えしてきた。その後、株価は上昇したが、なお割安でさらなる上昇が見込めると、楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト窪田真之氏は話す。

 これまでは、JFE HLDG(5411)が最も魅力的と判断していたが、現時点では株価の出遅れ感が大きい新日鐵住金(5401)の相対的魅力が高まっていると考えられる。

新日鐵住金の株価上昇率が低い

投資参考銘柄として挙げてきた大手鉄鋼株5社の昨年4月25日以降の株価上昇率


 今来期と業績の大幅な改善が見込まれることが鉄鋼各社の株価上昇につながった。窪田氏は昨年、企業取材は鉄鋼セクターを特に重点的に行ったという。今期に続き来期も鉄鋼セクターの業績拡大が続く確度が高いと考えていると話す。

 詳しくは、2月3日の「鉄鋼株に強気判断を継続」をご参照いただきたい。

新日鐵住金の株価上昇率が低い理由

 メタル・スプレッド(原料価格と製品価格のスプレッド)拡大が鉄鋼各社の業績拡大に貢献した。昨年は原油だけでなく、鉄鋼石・石炭など資源価格は軒並み大きく下がった。原料が下がると同時に製品価格が下がる産業は、原料安メリットを受けられない。

 鉄鋼は、円安のおかげで安値品が海外から入りにくくなっているために、製品価格の値もちがよく、メタル・スプレッド拡大を鉄鋼各社はそろって受けている。

 それでは、その中で新日鐵住金(5401)の株価上昇率が低いのはなぜだろう。シェールガス・オイルや原油開発に使用されるシームレス鋼管事業を抱えることが今期の業績拡大を抑える要因となったことが嫌気された。

 10~12月決算発表時に今期経常利益(会社予想)を4000億円から4100億円に増額したが、純利益(会社予想)は2500億円から1800億円に減額した。ブラジルのシームレスパイプの関連会社減損損失686億円を計上したからだ。

 ただし、シームレス鋼管事業の不振はすでに株価に織り込み済みと考えられる。自動車鋼板など鉄鋼事業全体での利益拡大が大きいので、来期の増益率は高くなるだろう。鉄鋼セクターの中で株価が出遅れており、投資魅力は大きいと考えられる。

 JFE HLDG(5411)は、鋼管売上は連結売上高の5%程度しかないと推定される。油井管の売上比率はさらに低く、原油開発減少の逆風はあまり受けないと考えられる。それが、新日鐵住金(5401)よりも株価のパフォーマンスが良かった理由だ。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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