1月にWindows Insider Programで提供された「Windows Server 2016」のビルドと、次期サーバリリース計画の一部について記載されたスライド資料とされるものが、WZorによってウェブにリークされた。
スライド資料のタイトルは「Nano Server: The Future of Windows Server Starts Now」(Nano Server:Windows Serverの未来が今始まる)で、Nano Serverは「Windows Serverの新しいヘッドレス環境オプション」と説明されている。
この資料によると、「Windows Server Nano Server」の主な目的は、「ASP.NET v.next」(ASP.Net 5)や「PaaSv.2」(MicrosoftのPaaS製品の次期バージョンで、マイクロサービスベースになる)、コンテナといった「クラウド生まれ」のアプリケーションに最高の環境を提供することだという。サーバの役割やオプション機能はNano Serverの「外側に存在」し、フットプリントはゼロとされる。
Nano Serverを常に管理する必要はなく、「Core PowerShell」と「Windows Management Instrumentation」(WMI)によって、リモート管理と自動化が可能になる。Core PowerShellは、「CoreCLR」で動作するようにリファクタリングされたPowerShellだ。
この資料によると、Nano Serverは、物理ハードウェアのホストOS、仮想マシンのゲストOS、コンテナOSとして利用できるようになるという。今後のWindowsソフトウェア開発キット(SDK)と「Visual Studio 2015」はいずれも、Nano Serverを対象とする。Nano Serverに関する限定的なテストプログラムが「2015年の早い時期」に予定されているが、これはWindows Server次期プレビューの一部ではない。Windows Serverのプレビューは、今後数カ月のうちに予定されている(スライドによると、その後にNano Serverが予定されている)。
Nano Serverは「Fax Server」や「Remote Desktop Services」など全てに対応するわけではないが、「あらゆるコンポーネントの新たな基礎」となるという。
リークされたWindows Serverプレビュー版の一部では、「Host Guardian」という新しい役割が表示されている。
筆者は最近、5月に開催予定のカンファレンス「Microsoft Ignite」のセッションの1つに関する紹介文で、「Guardian Server」という役割について書かれているのに気付いた。
ファブリックの強化:Hyper-Vにあるテナントの機密を保護する
今日の環境では、ホスト側はテナントに対してセキュリティを保証する必要がある。「ファブリックの強化」はWindows Serverと「Microsoft System Center vNext」に関するシナリオであり、これにはHyper-V、「Virtual Machine Manager」、それに仮想マシンの保護を可能にする新たなGuardian Serverの役割の強化が含まれる。これは、ホストリソースが仮想マシンやデータへのアクセスを持たないことを確実にするための技術だ。
筆者の情報筋の1人は、この新しいGuradian Serverの役割は、Host Guardian Serviceの実装だと述べている。これにより、保護された仮想マシンは信頼できるホスト上でのみ稼働する。つまり、このサービスはホストが本当に信頼できるものであることを証明する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。