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欧州で量的緩和スタート、マイナス金利が広がる

ZDNet Japan Staff

2015-03-12 11:33

 3月11日の日経平均は58円高の1万8732円。3月10日のNYダウが前日比332ドル安と大きく下がった割にしっかりしていたと言える。ただし、日本株にはやや過熱感があり、目先は調整局面という見方は変わらない。3月11日のNYダウは前日比27ドル安と続落している。

 今日は、楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト窪田真之氏が、欧州のマイナス金利について解説する。

公的年金や日銀の買いで下げ渋ることが多い日本株

 最近、日経平均が下がり始めると、GPIFなどの公的年金や日銀が日本株やETF(指数連動型上場投資信託)を買ってきて下値を支えることが多くなっている。3月11日も、あくまでも推定だが日本株に公的年金の買いが入っていた可能性はある。

 日銀は毎日のETF買い付け額を公表しているが、11日は買い付けを実施していない。

日本銀行による3月のETF買付


(出所:ETF買付額は日本銀行、楽天証券経済研究所作成)

 ご覧いただくとわかる通り、日本銀行は日経平均が下がった日にETFを買い付ける傾向がある。

欧州で量的緩和スタート--マイナス金利が広がる

 3月9日から、ECB(欧州中央銀行)は、量的金融緩和を開始した。毎月、金融機関から欧州各国の国債など600億ユーロ(約8兆円)買い取るというものだ。ドイツ国債などECBの買い取りで品薄になる国債もあり、いよいよ欧州ではマイナス金利が広がった。

欧州主要国の2年・5年もの国債利回り(日本時間3月11日19時)


(出所:ブルームバーグ)

参考:マイナス金利とは

 国債を買うと、金利を受け取ることができる。国債を買って満期まで保有すれば、利回りはプラスになるのが普通だ。

 ところが、中央銀行が国債をどんどん買い上げて国債の価格が高くなると、マイナスの利回りが生じることがある。高くなった価格で国債を買って償還まで保有すると償還差損が発生する。償還までに受け取る金利をすべて合計しても、償還差損より小さければ、満期まで保有する利回りはマイナスとなる。この状態を「マイナス金利」と呼んでいる。

欧州経済のデフレ色強まる

 マイナスインフレに低金利は、かつて日本に特有な現象だった。近年、欧米のインフレ率、金利が構造的に低下する現象を欧米では「ジャパナイゼーション(日本化)」と呼んでいる。

 とうとう欧州は日本の先を行く、デフレ・マイナス金利経済に入ってしまったことになる。欧州経済の低迷は長期化しそうであり、この状態は、短期的には解消しないかもしれない。

 欧州の量的緩和実施を受けて、欧州の株式市場にマネーが流れ出してきている。量的金融緩和が先行き、欧州経済の回復に直結するのか、単に需給面で株を押し上げているだけなのか、今後の欧州経済の動向を注視していこうと窪田氏は語っている。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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