6. メインフレームのスキル
「メインフレームは死んだ」という主張が1990年代からあるにもかかわらず、世界の企業によるトランザクションの60%以上はメインフレーム上で処理されている。スピードと信頼性について言えば、メインフレームはいまだに「クラス最高」だ。世界中の大企業や大学はこのことに気付いており、いわゆる「メインフレームの頭脳流出」についての懸念が高まっている。多くのベビーブーム世代の人々が退職を考えている中、ITのカリキュラムでメインフレーム技術を教える大学の数は世界中で増加している。そうした大学のメインフレームプログラムを修了した卒業生の就職率は100%に近いという報告が多くなされている。
7. 音声ベースのアプリケーションのスキル
「電話担当部門」と、ITネットワークやアプリケーション部門との亀裂は、ITの世界にいまだに存在している。これは、大半のIT戦略家にとっては、続いてほしくない状況だ。特に、倉庫管理や流通などの業務で作業者がハンズフリーで作業できるよう、音声アプリが重要な役割を担うようになっている状況ではなおさらだ。しかし、企業が音声を活用するためには、音声ベースのアプリケーションを理解し、プログラミングできるIT担当者が必要となる。
8. 意欲的な姿勢
意欲的な姿勢が不要になることは決してないが、「IT部門の採用時に最重要視される素質」のリストを作成する場合には忘れられやすい項目だ。しかし、面接のプロセスでは常にこの素質が試される。ITは変化し続ける分野であり、困難な問題を解決することが常に問われるからだ。「必ず道はある」という姿勢を表す就職希望者には、雇用者から肯定のうなずきが得られるだろう。
9. 交渉スキル
ITプロフェッショナルは、社内のさまざまなユーザーや社外のベンダーとともに仕事をしなければならない。IT部門がこれからすることを全員に伝えて、後は自分たちの温室に引きこもるという時代は終わった。現在のトップクラスのITプロフェッショナルは、同僚やパートナーと持ちつ持たれつの関係を築く方法を把握している。彼らは、強力な仕事上の関係を作り、全員にとってプロジェクトが成功となるようにする方法を見つけることができる。このような協力関係を仲介できる人こそ、雇用者が求めている人物だ。
10. プレッシャーを受ける状況での冷静さ
ITは、会社の中で特にプレッシャーの大きい部門だ。常にプレッシャーを受けることによって、燃え尽き症候群や精神的な衰弱のおそれが生じかねない。それゆえに、雇用者はIT部門の就職希望者に対し、プレッシャーの中でも冷静さを保ち、落ち着いていられる人物であることを期待する傾向がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。