ビッグデータ領域では、Big Data Suiteの提供を日本でも3月12日に開始した。CFの成功モデルをビッグデータ領域にも拡大することを目指す。今後はすべてのBig Data Suiteを構成する製品を段階的にOSS化していくことを目指す。
まずOSS化されるのは、HAWQとGreenplum、GemFireの3つ。HAWQは、Hadoop上のデータをSQL文で分析するためのインターフェースとなるものであり、Greenplumは超並列処理(Massively Parallel Processing:MPP)型のデータウェアハウス(DWH)専用データベース、GemFireはインメモリデータグリッドソフトウェア。
「オープンソース戦略によって、ユーザーはベンダーが作ったものを待つのではなく、自身が開発に参加できる。ソフトウェア開発はベンダー側が3割、ユーザー側が7割を開催している時代」(仲田氏)
Big Data Suiteはこのほかに、Hadoopディストリビューションの「Pivotal HD」、OSSのキーバリューストアである「Redis」とメッセージキューを担う「RabbitMQ」、データの取り込みやフローなどを制御する分散フレームワーク「Spring XD」などで構成される。
Pivotalでは、Hadoopのエコシステム推進のために共通の中核技術であるHadoop分散型ファイルシステム(Hadoop Distributed File System:HDFS)やHadoopのスケジューリングなどを管理するフレームワーク「YARN」などを開発するための団体「Open Data Platform(ODP)」に参画しており、その取り組みとしてODPイニシアティブを進めている。
ODPでPivotalは、IBMやSAS Instituteなどとともにプラチナメンバーとなっている。ODPイニシアティブでは、製品互換の検証、エコシステム構築、製品ロードマップの担保やエンタープライズシステムへの適用性の向上などを共同で推進することが予定されている。
Hortonworksとの戦略的提携では、HAWQをはじめとしたBig Data Suiteが、Hadoopディストリビューション「Hortonworks Data Platform」上で第1四半期(1~3月)にも稼働できるようにする。マーケティングや営業活動で協業するとともに、Hadoop関連の製品開発でも協業、Hortonworksのサポート部門とも連携できるようにする。
アジャイル開発の領域は、第3四半期(7~9月)に東京にPivotal Labsを開設する。Pivotal Labsは、1989年に創設したアジャイル開発専門チーム。スタートアップからエンタープライズまで幅広い企業顧客を持つ。東京に拠点を開設することで、日本でのアジャイル開発事業をさらに拡大することにつなげていく計画だ。
データレイクのアーキテクチャ