ミズノ、グローバルで統合した基幹業務システムを構築--メインフレームから移行

NO BUDGET

2015-03-17 12:14

 総合スポーツメーカーのミズノは、従来メインフレームで稼動していたシステムをオープン系システムに移行するとともに、本社と国内外のグループ企業において個別に運用してきた業務システムとデータウェアハウス用途のデータベース(DB)サーバを統合した。製品を提供した日本オラクルが3月16日、発表した。

 ミズノでは、グローバルビジネスの拡大と国内事業基盤の再強化を目指し、経営のスピード化、ビジネス可視化に貢献するIT基盤の構築を目指していた。今回の新基幹システム構築はその一環で、グループ全体のITコストを削減しシステム運用の効率化を図るのが目的。

 また従来のシステムでは、分析用のデータを作成する夜間バッチ処理に時間がかかり、タイムリーな分析ができないという課題もあったとのこと。

 国内外のグループ会社を含む共通の新基幹業務システムとしては、米国子会社で10年以上にわたり利用してきた実績や保守運用の容易性に加え、新しい経営管理指標をパッケージの標準機能で実現できる点を評価し、Oracleの統合基幹業務システム(ERP)「JD Edwards EnterpriseOne」を採用。

 一方、新基幹システムが稼働するグループ共通の統合DB基盤として、垂直統合型システム「Oracle Exadata Database Machine」が採用されている。ミズノでは取り扱う品目が何十万という膨大な量に上るため、リアルタイムの在庫管理と短時間での大量の受注出荷処理を実現できるメインフレームと同じくらい強力なIT基盤が必要とされる。

 Oracle Exadataの採用は、JD Edwards EnterpriseOneとの親和性と、高い処理性能、高可用性、将来的な統合IT基盤としての拡張性を評価してのことだという。

 新たなシステムでは、従来のメインフレームシステムと同等のトランザクション処理を保った。また、旧システムでは時間のかかっていた各種のバッチ処理時間を短縮することに成功したとのこと。また、マスタデータをOracle Exadata上に一元化したことと、データウェアハウスの統合により、従来は得られなかった詳細レベルの情報を瞬時に取得することが可能になったという。

 ミズノによれば、ERPとDBをオラクル製品に統一したことで、サポートの効率化も実現したほか、ITガバナンスの標準化により監査の効率化も実現し、グループ全体のITコスト削減に寄与しているとのこと。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    ChatGPTに関連する詐欺が大幅に増加、パロアルトの調査結果に見るマルウェアの現状

  2. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  3. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  4. セキュリティ

    いま製造業がランサムウェアに狙われている!その被害の実態と実施すべき対策について知る

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]