横浜会場の動き
International Open Data Dayは日本においては3回目の開催で、私は2014年から参加しています。横浜会場や他の会場のレポートを見ると、2014年は「オープンデータという概念を理解するための体験型ワークショップ」が多かったと思いますが、今年はよりオープンデータの活用目的を考え、目的が明確な事例を作っていく段階に移行したという印象を受けました。
以下に私自身が参加したり、印象に残ったりしたものを記していきます。
Code for Yokohama立ち上げミートアップ
2014年はCode for KanagawaやCode for Kawasakiなど各地で「Civic Hack」の団体が立ち上がった年でもありました。今回の横浜会場では、Code for Yokohamaの立ち上げイベントが開かれ、関係者で今後の活動の方針などを議論する会が開催されました。
各地で特色のある動きがありますが、Code for Yokohamaの特徴としては、「Local good YOKOHAMA」という市民参加型プロジェクトの仕組みを作ったことが挙げられると思います。
Local good Yokohamaは、以下の3つを実現する仕組みです。
- 地域課題を市民から集める
- 課題を見える化する
- 課題解決に参加できる(クラウドファンディング、スキルリストとスキルマッチング)
この仕組みを作るために、以下のチームを組んでおり、行政と地域、地元民間企業がコラボレーションした大きな事例であると思います。
- NPO法人横浜コミュニティデザインラボ:運営
- アクセンチュア:CSRの一環として企画・立ち上げ支援
- 横浜市政策局:企業連携、オープンデータの整備
- インフォラウンジLLC:クラウドファンディング開発
- 大学・研究機関:各種プログラムの監修
立ち上げにあたっての講演では、アクセンチュアの社員の方がLocal good YOKOHAMA立ち上げの背景を以下のように語りました。
- 一つのテーマだけで解決を考えても社会課題が複雑に絡んでいるので難しい
- 社会課題が複雑に絡み、どこにどのような課題があるか把握が難しい状況になっている
- 自治体、一部の市域市民、NPO、企業など単体では大きな課題解決は難しい
- そこで、歳入が減る中で、公益を担保していくことを考えた時、オープンイノベーションが必要であるということになった
この課題の捉え方と解決策としてのLocal Good YOKOHAMAは、シビックハックのあり方を表したものであると感じました。