Microsoftが、新しい「Project Spartan」ブラウザを初めて搭載したデスクトップ版「Windows 10」のテストビルドを「Windows Insiders」テスター向けに公開した。
Microsoftは米国時間3月30日、Spartanを初めて搭載したビルド10049を「Fast Ring」(高速リング)のテスター向けにリリースした。
デスクトップ版Windows 10のプレビューが公開されるのは3月中で2度目となり、また今回のビルドは、2014年10月1日から同社がリリースしてきたデスクトップ版Windows 10ビルドとしては4つ目となる。
PC、ノートPC、タブレットに搭載されるデスクトップ版Windows 10と同様に、ブラウザのSpartanも現時点ではフル機能を備えていない。しかしこの最初のSpartanプレビューには、Microsoftが1月21日のWindows 10プレスイベントにおいて、Spartanの初期デモとして披露した機能のほとんどが含まれている。
具体的には、今回のWindows 10テストビルドでは、Spartanと「Cortana」の統合が組み込まれており、パーソナルアシスタント機能「Ask Cortana」が利用できる。また今回のSpartanビルドは、ペンやマウスでウェブページに注釈をつけられる機能を搭載する。この新しい「Web Note」技術を使えば、注釈をつけたウェブページを共有し、各種ブラウザで閲覧することが可能だ。
コンテンツを集中して閲覧しやすい表示にしたり、後で読むために保存したりできる新しい「Reading View」機能も、今回のSpartanテストビルドに含まれている(ただし、保存したコンテンツをオフラインで読む機能は、まだ今回のテストビルドでは利用できない)。
また、今回のデスクトップ版Windows 10ビルドには、Microsoftが先週明らかにしたブラウザ用レンダリングエンジンの変更が含まれている。
デスクトップ版Windows 10のタスクバーに固定されるSpartanブラウザには、新しい「Edge」レンダリングエンジンのみが搭載されている。一方、同じくデスクトップ版Windows 10にバンドルされる「Internet Explorer 11(IE 11)」は、Edgeと既存の「Trident」(MSHTML)の両方ではなく、Tridentレンダリングエンジンのみを搭載する。後方互換性のために搭載されるIE 11は、デスクトップ版Windows 10のタスクバーには固定されないが、簡単に見つけ出して使えるように(そしてユーザーが希望すればタスクバーにも固定できるように)なっている。
今回のデスクトップ版Windows 10ビルドにはいくつかのバグ修正は含まれるが、Spartan以外で特筆すべき新機能はない。
Microsoft関係者は、Windows 10の投入を今夏に計画していると述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。