日本ユニシスは3月31日、米Unisysのメインフレーム「Unisys ClearPath Server」の大型機「CS6300D」シリーズと中小型機「CS4300D」シリーズの販売を開始した。OSに「OS2200」を搭載している。
税別の最小構成価格はCS6380Dが月額830万円から、CS4380Dが月額553万円から。CS6300Dは従来のハイエンド対応モデル「CS800D」の後継、CS4300Dは従来のローエンドとミッドレンジ対応モデル「CS4200D」の後継になる。
ClearPath CS6300D/CS4300Dシリーズ外観
CS6300Dシリーズは、従来の専用プロセッサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor:CMOS)機で対応していた極めて大きな処理性能を必要とするハイエンドニーズにも適用可能なIntelプロセッサ搭載している。小規模システムから大規模システムまで全てでIntelプロセッサを利用できる。業務ピーク時の処理量を目安にする従来型固定料金の「CS6380D」、業務の繁閑などにあわせて効率的に利用できる従量制料金(メータリング)モデル「CS6390D」を用意している。
CS4300Dシリーズも同様に、従来型固定料金のミッドレンジモデル「CS4380D」に加え、メータリングのミッドレンジモデル「CS4390D」、ローエンドモデルとして機能や構成をコンパクトにした「CS4370D」「CS4350D」を用意している。
今回の新モデルは両方とも、Intelプロセッサ上でOS2200アプリケーションが稼働する「OS2200 IP」を搭載。従来のCMOS機と完全互換性がある。ハードウェアを増設することなく、CS6300Dシリーズは最大11個、CS4300Dシリーズは最大8個までOS2200 IPを拡張できる。
新モデルでは「Fablic Base Infrastructure Architechture」を採用している。同アーキテクチャは、ハードウェア仕様を統一した処理ユニットを高速で接続するシステム基盤と仮想化技術で必要なシステムを必要な時に構築可能という。
同アーキテクチャの実装には、米Unisys開発のサーバ仮想化技術「s-Par」と業界標準の高速通信を広範囲に活用しており、汎用のWindows/Linux環境をClearPathに統合し、統合されたシステム内部の通信スピードは飛躍的に向上するという。統合したことでサーバルームにあるコンピュータの集中化を実現し、初期の導入費用と設置スペース、電力消費量などの各種コストを削減できるとしている。
日本ユニシスは既存アプリケーションを生かしつつ、最新技術を取り入れるモダナイゼーションを支援しており、CS6300DシリーズとCS4300Dシリーズでも、モダナイゼーションのための強力なツールとして、ClearPathと異機種環境のシームレスな連携を実現する3種類の外部連携専用エンジンサーバ群を提供する。
OS2200にウェブインターフェースを実装する「ClearPath Portal」を標準機能として提供するほか、JavaプログラムからOS2200環境にアクセスを実現する「Javaプロセッサ」、外部との通信を「IBM WebSphere MQ」として実装する「Qプロセッサ」をオプションで提供する。
ClearPath体系(ユニシス提供)