日本ヒューレット・パッカード(HP)は、中堅中小企業向けのストレージを強化した。
ファイル共有向けの「HP StoreEasy Storage」はx86サーバ「HP ProLiant Gen9」を採用。新製品は3モデルで、税別希望小売価格は「HP StoreEasy 1450 Storage」が59万9000円から、「同1650」が84万円から、「同1850」が88万円から。
これらの新製品は25倍高速のRAIDリビルドに対応しているほか、「StoreEasy Dashboard」の機能を強化し、システム容量が不足すると自動でアラートを発信するなども可能となっている。
(日本HP提供)
バックアップ向けの「HP StoreOnce Backup」も製品を拡充している。中堅中小規模企業のニーズへの対応として、主力となるアプライアンスの「HP StoreOnce 6500 Backup」と同じ技術をもとに設計されたエントリーレベルのアプライアンス「HP StoreOnce 2900 Backup」を提供する。税別価格は260万円から。
StoreOnce 2900は、同クラスの他社システムと比較して2倍のバックアップ容量と30%優れたパフォーマンスを、導入しやすいコストで提供するという。12時間の単一ウィンドウ内で最大70Tバイトのデータを保護し、また同ウィンドウ内で最大41Tバイトをリストアできるとしている。
2Uラックスペースの省スペース型で小規模に導入でき、オプションの容量アップグレートキットで使用可能な容量を31.5Tバイトまで拡大できるという。重複排除率20:1の場合バックアップ総容量として630Tバイトまで対応する。
(日本HP提供)
小規模環境向けには、仮想マシン内で実行でき追加のハードウェアを購入する必要がない、ソフトウェア定義型のバックアップアプライアンス「HP StoreOnce Virtual Storage Appliance(VSA)」を提供している。StoreOnce VSAは重複排除型ディスクバックアップ機能を備え、vSphereやHyper-V、KVMの仮想サーバ上でアプリケーションベースの仮想マシンに対応する。
今回は新たに50Tバイトの大容量オプションと、フル機能の1Tバイト無償版の提供を開始する。50Tバイト版「HP StoreOnce VSA 50TB LTU」の税別価格は3年間で210万円から。1Tバイト無償版のStoreOnce VSAは、5月1日からダウンロードできる。
ハイブリッドフラッシュアレイ「HP StoreVirtual 4335 Hybrid Storage」は2月から提供を開始している製品。税別価格は330万円から。最新のSSDとAdaptive Optimization階層化機能を駆使することでスピニングディスク構成に比べて設置面積を削減し、12倍の性能を得られるとし、高まるアプリケーション性能要求とコストの問題を解消するという。
StoreVirtual 4335は、垂直統合型システム製品の「HP ConvergedSystem 200-HC StoreVirtual」やIaaS環境構築管理ソフトウェア「HP Helion OpenStack」に組み込まれたStoreVirtualベースの他の製品とも互換性があり、これまでの管理経験をそのまま利用できると説明。ディザスタリカバリ用のレプリケーションやストレージプール間のオンラインのデータ移行など、共通のデータサービスでは100%の相互運用性と柔軟性が保証されており、必要に応じて導入環境を効果的に組み合わせられるとしている。