Linuxの生みの親として知られるLinus Torvalds氏は米国時間4月12日、Linuxカーネルの最新版「Linux 4.0」をリリースした。Linux 4.0のソースはkernel.orgからダウンロードできる。または、ユーザーは自分が使用するディストリビューションへのパッケージ化を待つことも選択できる。
Torvalds氏によると、4.0はバージョン番号的にはメジャーバージョンアップだが、過去の幾つかのバージョンで見られた大型アップデートに比べると、今回のアップデートはやや小型だという。ただし、「linux-next」のバージョン4.1を鑑みると、次回はより大型のアップデートになる見込みだと同氏は述べている。
Linux 4.0では、多くのユーザーが待ち望んでいたライブパッチ機能が復活した。これにより、ユーザーはコンピュータの再起動なしにカーネルをアップデートできるようになる。Torvalds氏は、ライブパッチ機能の実装には多くの努力を傾注したとしながらも、この機能だけがメジャーバージョンアップの理由ではなく、バージョン4.0は「コードの堅実な進化」を体現するリリースだとしている。
Linux 4.0のコードネームは「Hurr durr I'ma sheep(へへへ、私は羊だ)」となっている。これはTorvalds氏が以前、試験的に実施したインターネット投票の結果に基づいている。
なお、11日には「elementary OS」の最新バージョン「Freya」もリリースされた。自らを「デザイン指向」と称するelementary OSはUbuntuをベースに開発され、独自のデスクトップシェル「Pantheon」を搭載し、これまでの累計ダウンロード数は300万を超えている。今回リリースされたバージョンは当初「Isis」と命名される予定だったが、開発元はこの名称が過激派組織IS(イスラミックステート)を連想させる可能性があるとして、2014年6月に名称を「Freya」に変更していた。
elementary OSのUXデザイナーであるCassidy James Blaede氏によると、前バージョンの「Luna」では開発努力の大半がPantheonの構築に費やされたが、今回のFreyaでは搭載アプリに焦点を当て、既存アプリと新アプリの双方に新機能を実装することができたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。