コンテナ技術のDockerは米国時間4月14日、合計約9500万ドルの資金調達を発表した。これを利用して、Amazon Web Services(AWS)、IBM、Microsoftなど主要な提携企業の技術との連携を進め、開発者向けに新しい機能の開発を進めるという。
シリーズD投資ラウンドはInsight Venture Partnersが率い、すでにDockerに投資しているBenchmark、Greylock Partners、Sequoia Capital、Trinity Ventures、AME Cloud Venturesに加え、新たにCoatue、Goldman Sachs、Northern Trustが参加した。4000万ドルを調達した前回の2014年9月からさらなる飛躍といえる。
Dockerの最高経営責任者(CEO)、Ben Golub氏は、製品への強い需要とエコシステムの急拡大により、Dockerの成長はこれまでほとんどの企業が発展過程で経験したものを上回るレベルだとプレスリリースで述べた。
Dockerによると、ホスティングサービスの「Docker Hub」からダウンロードされたDocker技術のインスタンスは3億を上回るという。Docker化されたアプリケーションは、BBC、Gilt、Goldman Sachs、Groupon、ING、Spotify、Yelpなどが利用しているとのことだ。
「これらの企業の中には数人の開発チームが最初にDockerを知ったというところが多い。自分たちのワークフローにDockerを導入したところ、開発組織全体のプラットフォームがもたらす生産性の改善をすぐに示すことができたようだ」とDockerは述べている。このような草の根的な動きがすぐに幹部の注意を引き、Dockerの利用拡大につながっているという。
Dockerは3月、SocketPlaneとKitematicの2社を買収している。SocketPlaneは、Dockerへ標準的なネットワークインターフェースを加えることで、マルチコンテナに分散されたアプリの移植性を高めるもの。技術と6人の開発チームを取得している。KitematicはMacへのDockerインストールを高速化するオープンソースのGUIツールを開発する3人の企業で、「Windows」バージョンは年内公開を予定している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。