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IoT時代のPLMベンダー、求められる構想設計の強化--ALMやSLMの連携で中核に

NO BUDGET

2015-04-18 10:00

 2014年の製品ライフサイクル管理(Product Lifecycle Management:PLM)ソフトウェアの市場は、世界全体で前年比7.8%増となる111億ドル、日本では前年比8.4%増の2242億円の見込みという。矢野経済研究所がまとめた。

 PLMは、開発や生産からメンテナンスあるいはリサイクルにいたるまで、製品をライフサイクル全般で管理しようという概念。調査ではPLMを実現するためのツールとして、CAD/CAM/CAE、製品データ管理((Product Data Management:PDM)、デジタルファクトリー、ビューワ、デジタルモックアップなどのシステム、ツールを対象としている。

PLM世界市場規模推移と予測
PLM世界市場規模推移と予測(矢野経済研究所提供)
PLM日本市場規模推移と予測
PLM日本市場規模推移と予測(矢野経済研究所提供)

 世界全体では、世界経済の順調な回復に伴い、製造業の設備投資も回復したことからPLM世界市場は順調な回復を維持している。日本市場は、2011年の東日本大震災によるサプライチェーンの破壊、その後数年にわたる円高の進行などで輸出型の製造業は大きな打撃を受けていたが、2013年から始まった金融緩和、円安で輸出型製造業の収益が大幅に改善され、設備投資も回復した。同様にPLM国内市場も順調な回復を見せている。

 同研究所は、注目すべき動向として、“モノのインターネット(Internet of Things:IoT)”時代を迎え、独政府が提唱する「Industrie 4.0」などに代表される、次世代のものづくりに向けた概念が注目を集めていると説明する。こうした時代の潮流をとらえ、PLMベンダーが製造実行システム(Manufacturing Execution System:MES)ベンダーやIoT関連ベンダーを買収する動きが出ている。

 PLMは、主に機械設計での詳細設計と製造の各工程を効率化するといえるが、次世代ものづくりを実現していくためには、設計の上流工程である構想設計領域の強化が求められているとしている。

 今後PLMは、IoTやサービスライフサイクル管理(Service Life-cycle Management:SLM)、アプリケーションライフサイクル管理(Application Lifecycle Management:ALM)、MES、統合基幹業務システム(ERP)などと連携を図るとともに、次世代ものづくりの中核となるシステムとなっていくとの見方を示している。

 将来について同研究所は、欧州でのギリシャの財政問題、中国の経済成長の鈍化など、それぞれ懸念は抱えているが、世界経済を米国がけん引していると説明。当の米国も金融引き締め懸念はあるものの、世界経済は緩やかに成長していき、PLM世界市場も堅調な推移を見せる。PLM世界市場は、2015年以降も成長を維持していき、2018年の市場規模は142億ドルと予測する。

 日本の製造業は昨今の円安を受けて、日本国内回帰の動きを見せている。国内製造拠点の強化は設備投資を呼び込み、それはPLM市場にも直接的な影響を与えるという。業種別では、特に自動車や輸送機械、産業機械でPLMへの投資が伸びる見通しである。PLM国内市場も順調に推移し、2018年の市場規模は2900億円に成長すると予測している。

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