2020年に向けた「レッドハットビジョン」
また、2020年に向けた「レッドハットビジョン」についても言及。「OSSによる世界標準の次世代仮想化、クラウド基盤などで最先端ITインフラ構築を推進」「コンテナアーキテクチャやxPaaSを駆使したDevOps、超アジャイルIT開発を実現する新世代ITの開発を実現」「ビッグデータ/IoTを活用するビジネス、攻める経営に貢献するIT改革を遂行」の3点を挙げた。
「2020年には、日本で一番使われているOSがLinuxであること、開発基盤に使われている技術がオープンソースであること、一番クラウドを支えている技術がRedHatであることを目指す」としている。
また「2020年には、ビッグデータ/IoT、クラウド、インフラのそれぞれの事業が3分の1ずつの売り上げ比率になるのが理想であり、それを狙う」と語った。
一方、2014年3月から2015年2月の2014年度の取り組みについては、売上高が前年比17%増の17億9000万ドルとなり、52四半期連続で売り上げ成長を達成。
ミドルウェア、クラウド、ストレージなどのマルチプロダクトでのビジネスを加速し、OpenStackではリーダーのポジションを確立したこと、OpenShiftがPaaSにおいてトップ2の1つとして世界標準に位置づけられたことなどを示した。「レッドハットの時価総額は140億ドル(1兆6800億円)であり、NECや富士通よりも大きい。13年連続四半期成長という奇跡的な成長を遂げている」とした。
また、日本においては、みずほファイナンシュルグループや東京証券取引所などの金融業、世界最大級の自動車会社をはじめとする製造業、通信大手などにおける各大型プロジェクトにおいて、OSSの採用が加速したこと、政府官公庁の大型案件においてもRedHat Enterprise LinuxとJBossミドルウェアが採用され、標準になったと発言。
こうした動きにあわせてデータセンターの刷新に寄与したことや、クラウドパートナーシップも拡大したと説明した。
さらに、パブリッククウラド事業が40%成長したことや、ビッグデータ活用関連で120件以上の商談が発生し、50%以上の成長を遂げたこと、OpenShiftを国内投入したことなどにも触れ、「100% Cloud Readyによるソリューション提供と、エコシステムの構築、ビッグデータの蓄積と活用によるITモダナイゼーションを推進してきた」と述べた。