Marko氏は同社について「現在、全世界13カ所に拠点を持ち、さらに研究開発拠点を世界各地に置くことで世界の頭脳を活用している。われわれの最大の武器は技術である。現在、1000人の社員が在籍し、180カ国1億人以上のユーザーが利用。約5億ドルの売上高を誇る」と解説した。
「Gartnerによる、世界で5番目に大きいコンシューマ&エンタープライズエンドポンイトベンダーであり、この分野で最も成長率が高いベンダーでもある。Virus Bulletinでは89回も表彰され、日本でも表彰されている。日本の市場は最も要求が高いが、キヤノンITSとの連携で日本で4番目に大きなベンダーにまで育つことができた。キヤノン、ホンダ、東芝、三菱自動車などに導入実績があり、現在、日本における60億円の事業規模に達している」(Marko氏)
Sbampato氏も今後を「日本においても、さらに順位を高めることができるだろう。ひとつ順位をあげて、3位を狙っていきたいと考えている。世界では5位だが、これも3位にしたい」との意欲を示した。
キヤノンITS 執行役員 セキュリティソリューション事業部長 近藤伸也氏
キヤノンITS執行役員 セキュリティソリューション事業部長の近藤伸也氏は新版について「日本のユーザーの厳しい意見を反映した製品であり、シンプルで使いやすく、パフォーマンスが高いものになっている。巧妙化、高度化する新種の脅威に対抗するための多重防御による新機能を搭載。エンドポイントのセキュリティを高めることにも成功している」と期待を寄せた。
「法人向けセキュリティソフトの国内シェアは、2014年度の実績で10.9%。2010年からの成長率は43.3%と高い伸びを示している。だが、まだ10台に1台であり、成長させる余地がある。大手に比べてブランド認知度が低い。4月1日から新たな組織を作り、大規模ユーザー向け販売を強化していくほか、医療分野などへの特定業種やPOS(販売時点情報管理システム)などの特定デバイスへの取り組みも強化したい。ESETセキュリティパートナープログラムを通じて、パートナー向け支援策も強化したい。キヤノンITソリーションズとしても独自にマルウェアの検体を検証する体制を整えたい」(近藤氏)