MicrosoftがMicrosoft Open Technologies(Open Tech)を終了する。Open Techは「相互運用性、オープンな標準、オープンソースなどオープン性へのMicrosoftの投資を進めるもの」として、3年前に立ち上げたオープンソースの専門子会社だ。
Microsoftは今回の決定について、終了というよりもMicrosoftに「再結合」するものと説明している。米国時間4月17日付のブログで、MicrosoftはOpen Techは「主要な目標に到達した」とし、「オープンソース技術と新しいやり方はMicrosoft社内で急速にメインストリームになりつつある」と記している。
設立当初、Open Techは社内のオープンソースの取り組みを支援する組織という位置付けだった。開発者、標準化の専門家、技術エバンジェリストなど約70人が所属し、標準化への貢献で知られるJean Paoli氏が率いていた。Paoli氏は、「Internet Explorer」「Windows」「Office」におけるXML開発の火付け役となったことでも知られている。
完全子会社として設立した理由の1つとして、Microsoft技術のオープンソース化という困難な作業を高速化する狙いがあった。
だがその後、Microsoft社内ではさまざまな変化があった。Microsoftの事業部の多くが、自社技術をオープンソースとして公開するようになった。Microsoftは1年前に.NET技術の多くをオープンソースとして公開する.NET Foundationを立ち上げている。このほかにも、Microsoftは「Hadoop」でHortonWorksと、「Azure」および「Windows Server」向けのコンテナ管理技術ではDockerと協業しており、解析処理「Storm」ではApache Software Foundationに協力している。
私の意見では、MicrosoftはOpen Techのような別組織をもはや必要としていない。同社の幹部レベルがオープンソース企業や開発者を敵視することなく受け入れている現状ではなおさらだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。