IBMが発表した第1四半期の決算は大方の予想よりも堅調で、同社の業績予想をほぼ達成する内容となった。
IBMの発表によると、第1四半期の売上高は196億ドル、非GAAPベースの利益は29億ドル(1株あたり2.91ドル)だった。GAAPベースの1株あたり利益は2.44ドルとなった。米ウォール街では、IBMの第1四半期の売上高が196億4000万ドル、非GAAPベースの1株あたり利益が2.80ドルになると予想されていた。
また、IBMは2015年の業績予想については、1株あたり利益を14.17~14.92ドル、非GAAPベースの1株あたり利益を15.75~16.50ドルとした。米ウォール街が予想する2015年の1株あたり利益は15.48ドル。
IBMの業績は全体的には改善の兆しを見せているが、まだ楽観できる段階ではない。今後の業績に影響を与えうる不確定要素はいくつも存在している。
IBMのCFOであるMartin Schroeter氏も認めているが、現在のドル高は同社の業績全体に影響を与える大きな要因となっている。これは、同社が収入の3分の2を米国外から得ていることに起因している。売上高の下落率を地域別に見ると、米州では3%に留まっているのに対し、欧州、中東、アフリカで19%、アジア太平洋で18%と、ドル高の影響は無視できない値となって現れている。
成長市場における売上高は16%の下落となったが、これも為替変動と子会社売却の影響を除いた実績値では、下落率は1%に縮小する。
一方、メインフレームとクラウドサービスは飛躍的な伸びを見せており、前者は前年同期比118%増、後者も前年同期比75%のアップとなった。アナリティクスも20%以上の伸びを記録した。もっとも、IBMのソフトウェア関連収入の84%はミドルウェアに依存している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。