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フィンランド、大規模データセンター拠点としての可能性--グーグルやMSも建設 - (page 2)

Eeva Haaramo (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-04-28 06:45

環境という切り札

 環境面と地勢面は、データセンターの誘致をねらうフィンランドの売り文句として決定的かつ説得力のある切り口だ。気候は極寒とまではいかないが、サーバを冷却し、コストダウンにつなげられるだけの十分な寒さとなっている。

 加えてフィンランドは、比較的人口が少ないなか、湖の数は18万以上にものぼっている。つまり再生可能エネルギーとして、そして冷却目的で使用できる十分な水資源があるというわけだ。また、フィンランドの人口は少ない(550万人に満たない)ものの、その国土は広大だ。同国の政府機関であるInvest in Finlandは、データセンターの建設に適した用地を洗い出した。その結果、36カ所にまたがる土地に総計500万平方メートル以上の建設用地があり、あわせて1500メガワットの電力を供給できるという結論に達した。これは巨大データセンター15施設分を十分にまかなえる規模だ。

 こういった天然資源を有効に活用しているのがGoogleだ。同社のフィンランドデータセンターは1950年代の製紙工場を転用し、サーバの冷却にはフィンランド湾から引き込んだ海水を使用している。Googleによると、環境に優しいこの冷却システムは斬新なものであり、これによって同データセンターは世界で最も効率の高いものの1つに数えられるという。

 ロシアの検索企業大手Yandexのデータセンターは、サステナビリティの向上に力を入れている。Googleのデータセンターから車で数時間離れたところに立地し、まもなく稼働する予定のこのデータセンターは、サーバから放出された熱を集積し、地域の暖房システムに供給するようになっている。このようにして、近くのマンツァラ市に熱を供給することで、地元のエネルギー供給会社のカーボンフットプリントをおよそ40%削減できるというわけだ。同様の仕組みはフィンランドのITサービス企業Tietoや、スウェーデンで建設中のEcoDataCenterでも採用されている。

 隣国のロシアに対する貿易制裁によって、最近は混乱が生じているものの、フィンランドは安定した政治環境と自然災害の少なさ(たまに発生する暴風雪は別にして)が評価されている。しかし、フィンランドは同様の利点を有している北欧のライバル国との競争に直面しており、スウェーデンは既にFacebookから2件のデータセンター投資を引き出している。

 しかし、フィンランドはエネルギー面での利点を声高らかに主張できる。

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