スクウェア・エニックスが、オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」のIT基盤で活用するデータベース専用機「Oracle Exadata Database Machine」を刷新し、稼働を開始した。日本オラクルが4月27日に発表した。
スクウェア・エニックスでは、2012年8月に発売したオンラインゲーム「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」を支えるIT基盤としてExadataを採用。ゲームを楽しむ全ユーザーのデータを一元管理するデータベースとして導入していた。
4月30日発売予定のシリーズ最新作となる追加パッケージ「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン」の提供に際して、ゲームコンテンツの拡充や対応機種の増加にともなう処理量の増大、同時接続ユーザー数の増加が見込まれる。そこで、IT基盤の中核であるExadataを「Oracle Exadata X4」へと移行した。
現行のドラゴンクエストXにおいて、ゲーム内でユーザーが保持できるアイテムの総数を増やしたり、ユーザー同士がアイテムを取引できる「旅人バザー」を統合したりといったサービス面の強化を実現したとのこと。
最新作では、プレーヤーが選択できる新たな職業の追加や成長システムの採用、「すごろく」などの新ゲームの追加により、ユーザーあたりの管理項目が増え、処理量のさらなる増大が見込まれている。
Exadataのアップグレードにより、I/O性能の大幅な改善とともに、データベース全体の性能向上を実現。同時接続ユーザー数と処理量の増加に耐え得る高速で堅牢なIT基盤を構築する。
大規模処理をより効率化するため、ドラゴンクエストXの開発チームと共同でExadataの最適化を実施したという。
スクウェア・エニックス 情報システム部執行役員を務める西角浩一氏は「最新のITインフラを駆使し、グローバルにMMO(多人数同時参加型のオンラインゲーム)やクラウドゲーミングを展開しており、オラクルには今後も製品と技術サービスの両面で高い品質を期待している」とコメントした。
同プロジェクトは、2012年の初採用時点からシステム構築を支援してきた新日鉄住金ソリューションズと連携している。