3.金融サービス
金融サービス業界は、いまだにペンと紙を使ったトランザクションが主流だ。この業界は新技術の導入が遅いことで有名だが、デジタル化されたプロセスを増やすことで、クラウドアプリケーションから受ける恩恵が大きい業界でもある。
Scale Venture PartnersのTseitlin氏によれば、規制については主にPCIとSOXの問題が大きく、スタートアップ企業がこの業界に参入する際には慎重に取り組む必要があるという。しかし、レガシーベンダーの雄であるOracleが最近、金融サービスを提供するクラウドをリリースしたことを考えると、新しい企業がこの市場のパイを奪おうと参入してくるのは時間の問題だろう。
4.現場サービス
デスクワークが少なく、現場で専門性の高い役割を果たす従業員の仕事は、「現場サービス」と呼ばれることが多い。こういった仕事をする人のワークフローの要求を満たす先端的な技術はあまり多くない。
クラウドについては特にそうだ。多くの場合、現場サービス業界のワークフローはそれぞれ異なっており、一般的な水平的ソリューションにはあまり合致しない。
「石油プラットフォームの検査や、自治体の下水管をどこ掘るべきかを決定するといった仕事には、それぞれ異なるワークフローがあり、適しているツールも異なる」とJensen氏は言う。
この業界では、モバイルデバイスに最適化されたクラウドサービスの組み合わせが、大きな効果を発揮するだろう。
5.農業技術
農業技術業界でも現代化の試みが進んでいるが、これまでは断片的だった。John Deereのような企業は、農家が収穫量を予想するのを支援するためのIoTとビッグデータへの取り組みを始めたが、クラウドを使えばこのプロセスをさらに改善できる可能性がある。
過去の天候データや土壌分析データにアクセスしやすくすることで、農家が作付けシーズンの準備をしたり、病害や害虫を追跡したりする可能性もある。またAgFunderによれば、2014年は農業技術に記録的な投資が行われた年だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。