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記事集:クラウドのネットワーク監視
今週の明言

HPはクラウド市場での存在感をどう増していくのか

松岡功

2015-05-01 12:10

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、日本HPの春木菊則 クラウドビジネス統括本部長と、米Cisco SystemsのJim McHugh バイスプレジデントの発言を紹介する。

「HPはクラウド事業でAmazonやMicrosoftなどと競合するつもりはない」
(日本HP 春木菊則 クラウドビジネス統括本部長)


日本HP クラウドビジネス統括本部長 春木菊則氏

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が先ごろ、企業向けのクラウド関連製品、サービス群「HP Helion」の内容を強化すると発表した。春木氏の冒頭の発言は、その発表会見で、HPのクラウド事業戦略が競合他社と異なることを強調したものである。

 同社がHP Helionの強化策として発表したのは、オープンソースソフト(OSS)のIaaS構築ソフト「OpenStack」をベースとした「HP Helion OpenStack」およびOSSのPaaS構築ソフト「Cloud Foundry」をベースとした「HP Helion Development Platform」のアップデート、コンサルティングサービスの拡充など。これらの詳細については関連記事を参照いただくとして、ここでは春木氏が語ったHPのクラウド事業戦略に注目したい。

 同氏はまず、「HPはOpenStackをベースとしたオープンなクラウド環境を提供することに早くから注力しており、ここにきて導入実績も着実に上がってきている」と自社のクラウド事業の基本スタンスを説明し、現在のクラウド市場の動向について次のように見ていることを明らかにした。

 「最新の調査によると、企業が自らの業務システムをIaaSやSaaSといったパブリッククラウドに移行しようとしている割合は全体の2割未満。一方で、6割の企業がプライベートクラウドやハイブリッド利用を求めていることが分かった。したがって、HPはまず企業ニーズの高い領域に注力していく」

 こう聞くと、HPはパブリッククラウドサービスに注力しないとも受け取れる。それを会見後の質疑応答で確認してみると、同氏は「HPは既に米国で最大規模のOpenStackベースのパブリッククラウドサービスを展開しており、その運用ノウハウをどこよりも蓄積している。したがって、パブリッククラウドサービスにも力を入れていくが、同じパブリッククラウドでもOpenStackベースではないAmazon Web Services(AWS)やMicrosoftなどと競合するつもりはない。これがHPのクラウド事業の差別化戦略ともなっている」と語った。

 折しもこの発表の数日前、米国でも同じような受け止め方をしたThe New York Times(NYT)紙が、「HPがパブリッククラウドサービスから撤退する」と報道し、HP幹部が否定のコメントを出すといった騒ぎがあった

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