日立、インメモリDB「HANA」ベースの垂直統合型システム新モデルを世界同時発売

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2015-05-07 16:40

 日立製作所は5月7日、インメモリデータベース「SAP HANA」と、ブレードサーバやストレージを組み合わせた垂直統合型システム製品「Hitachi Unified Compute Platform(UCP) for SAP HANA」の新モデルを発表した。5月8日から全世界で販売する。同製品の核となるブレードサーバ「BS2500」の新モデルも5月8日から販売する。

 税別価格はUCP for HANAが個別見積もり、BS2500の新モデルである「高性能サーバブレードA2/E2」が260万2000円から。国内では5月29日から出荷する。

UCP for HANA
UCP for HANA(日立提供)

 UCPは、サーバやストレージ、ソフトウェアなどを組み合わせて提供し、システム基盤を迅速かつ容易に構築、運用できるという。日本国内では、これまでにプライベートクラウド環境向け、デスクトップ仮想化環境向けが提供されてきた。

 今回のUCP for HANAはビッグデータ活用向けで、これまで国内で「日立インメモリDBアプライアンス for SAP HANA」の名称で提供していた製品の後継に相当する。グローバルで名称を統一することで、国内外の企業へ積極的に展開していく。

 UCP for HANAは、BS2500の新モデルに4月から発表している「Hitachi Virtual Storage Platform」のミッドレンジモデルなど、基幹業務に必要な信頼性を備えたというハードウェアとHANAを組み合わせ、事前検証を済ませた構成で提供するもの。

 基幹業務に必要な高い信頼性をもつ最新のハードウェアを組み合わせ、HANAの認定を取得した構成で提供するため、企業やサービス事業者は高信頼なHANA環境を迅速かつ容易に実現できるという。プロセッサ数やメモリ容量をきめ細かく選択できるラインアップをそろえており、スモールスタートからの導入でもビジネスの成長にあわせて柔軟にシステムを拡張できるとしている。

 日立独自のサーバ論理分割機構「Virtage」を適用したモデルでは、一つのハードウェアを独立性の高い論理区画(LPAR)に分割し、複数のLPAR上でHANAシステムを構築できる。サービス事業者などはHANAを基盤としたシステムの導入、運用コストを削減するとともに、マルチテナント環境で安定したサービス水準で提供できるという。Virtageは、2014年10月にHANAの動作可能なハードウェア仮想化技術として、HANAを提供するSAP SEから認定を取得している。

 BS2500の高性能サーバブレードは、Xeonの最新ファミリとなるE7-4800 v3/E7-8800 v3や最新メモリを採用している。高性能サーバブレードのA2に搭載されるE7-8800v3は、従来のXeon E7-8890v2に対し、処理性能が約1.2倍となっている。

 今回の高性能サーバブレードでは、対称型マルチプロセッシング(SMP)接続ボードで4台のブレードサーバを接続することで、最大144コアのSMPサーバとして利用でき、大規模なデータベース処理に求められる高い性能要求に応えられるという。6月から提供予定の「I/Oスロット拡張装置」と組み合わせて利用することで、拡張性をさらに拡大し、社会インフラや金融などの大規模な基幹系システムにも対応できるとしている。

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