地味で地道なUI/UX論

レイアウトも情報--UI/UXを設計する情報デザインの基礎 - (page 3)

綾塚祐二

2015-05-17 07:00

コントラスト

 前節の図4では要素のグループ分けも階層構造も明示されているわけだが、なにかまだぴりっとしない。 足りないのは「コントラスト」である。

 コントラストの原則とは、意味に沿ったメリハリや抑揚をつけるべし、ということである。違う種類のものははっきり違いが見えるようにする、特に、要点や重要な事柄などを目立つようにすることでもある。タイトルや見出し、ラベルなどを太字にしたり大きめの字にしたり、というのは馴染み深いであろう。

 他にも、下線を引く、枠を付ける、白抜き文字にするなど、さまざまなコントラストの付け方がある(図6aとb)。 複数の方法を併せて使うことで、よりコントラストを高めることができる。


図6a:コントラストをつけ、太字にした例

図6b:さらに枠を付けて白抜きにした例。コントラストの付け方にはいろいろなバリエーションがある

 しっかりとしたコントラストは視覚的にとても強力である。「目立つ」ということは、即ち、「視線を惹きつける」 ということなので、(適切に使われていれば)見る人にとって全体の構造を把握しやすい、という効果がある。目立つところを(無意識に)追うことで、概要も把握しやすくなる。

 そして、視覚的なリズムも生まれる。図7は近接の原則を適用した図2にコントラストをつけたものであるが、「整列」されていない状態でも、全体の概要や階層構造がかなり判りやすくなる。


図7:近接+コントラスト(整列なし)図2にコントラストを付けた例。「整列」がなくとも構造が判りやすくなる

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2023年OTサイバーセキュリティの現状レポート--75%の組織が過去1年間に1回以上の侵入を経験

  2. セキュリティ

    サイバーセキュリティ強化に向けてマイクロソフトが示す実践的な指針を紹介

  3. セキュリティ

    5分でわかる「AWS WAF」--基礎知識から運用で陥りやすい3つの落とし穴までを徹底解説

  4. セキュリティ

    最前線で活躍するトップランナーと本気で考える、これからのサイバーセキュリティ

  5. 経営

    ガートナーが指南、迅速な意思決定を促す「AI」活用を実践する3つの主要ステップ

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]