IDC Japanは5月13日、2015~2019年の国内製品別IT市場の予測を発表した。国内IT市場をハードウェア、ITサービス、パッケージソフトウェアに分類すると、国内ハードウェア市場は、前年比4.0%減の6兆5508億円、国内ITサービス市場は同比1.9%増の5兆2827億円、国内パッケージソフトウェア市場は同比3.9%増の2兆8100億円とみる。
国内IT市場に国内通信サービス市場を加えた国内ICT市場の2015年の市場規模は前年比成長率は1.2%減の25兆3700億円とした。
2015年は、前年の国内IT市場の成長を押し上げたPC市場が大幅なマイナス成長となるものの、スマートフォン市場が高い成長率を見込むことで相殺され、0.5%のマイナス成長にとどまるとした。
国内IT市場の2014~2019年の年平均成長率(CAGR)は1.1%、国内ICT市場のCAGRは0.1%減と予測している。2019年の国内IT市場規模は15兆5355億円、国内ICT市場規模は25兆5551億円と予測。
クラウドやモバイル、ソーシャルなどの“第3のプラットフォーム”における2013~2018年のCAGRは5.0%、クライアント/サーバシステムを指す第2のプラットフォーム市場は2.6%減と予測している。
2015年は、景気が回復基調にあるにもかかわらず、国内IT市場成長率は微減を予測し、国内企業の景況感もまだ本格的に上向いておらず、多くの企業ではIT支出増に結びついていないと説明。今後企業の本格的な事業成長をもたらすには、第3のプラットフォームの戦略的活用など、従来とは異なるICTの活用が重要となると分析している。
2014~2019年 国内製品別IT市場実績と予測(IDC提供)