松崎氏は2015年のIT事業で注力するものとして、データセンターソリューション、小型UPS、コンバージドインフラの3つを挙げている。
データセンターソリューションは、元々強みがあるエネルギー管理のノウハウを活用できる分野として注力している。
「2010年と少し古い数値ではあるが、データセンターの電力利用状況を調べると、データセンターの層入力電力からIT負荷電力を割り算した数値であるPUE(Power Usage Effectiveness)3.3。データセンターでは、IT機器以外の部分に3倍以上のエネルギーを使っていることになる。最近のデータでも、中小データセンターではPUEが2以上のところが多く、電気料金が上がっている中、適切な電力管理が求められている」(松崎氏)
シュナイダーでは、データセンターを全体的に支援するため、UPS、分電ソリューション、空調、ラック&アクセサリ、環境監視&セキュリティなどトータルな製品を提供する。
「フランスでは、SAPの社内用データセンターが、われわれの冷却ソリューションを利用している。社内向けなので大規模なデータセンターではないが、SAPが全社的にCO2削減に取り組む中、半年という短期間で構築を完了した。PUEを1.3に抑えるとともに、管理者へのエネルギー消費状況の報告、問題発生時のリアルタイム警告、自動レポートなどを提供したことが導入の大きな決め手となった」(松崎氏)