「Windows 10」で変わるアップデートプロセス--IT担当者が備えておくべきこと - (page 2)

Mary Jo Foley (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル 2015年05月25日 06時15分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 アップデートがWindows Updateで「推奨」として表示されていれば、それは非常に多くのWindowsデバイスに既にインストールされ、デプロイされている。これは、このアップデートが(Microsoft社内や、Windowsのテスト担当者だけではなく)かなりしっかりと吟味されていることを意味すると、Paquay氏は述べている。

 「われわれは、企業からのもっと多くのフィードバックを必要としている。皆さんには、テレメトリを有効にしてもらいたい。企業に対応した品質のものを提供できているかどうか知りたい」(Paquay氏)

 Microsoftは「Windows 8.1」と「Windows Server 2012 R2」によって、少なくとも一部の顧客の知らないうちに、Windows 10のサポート戦略の下準備をしてきた。オプションから推奨/重要へと昇格した修正は、1パッケージあたり1つの修正という割合か、あるいは非公式に「convenience rollup(簡易ロールアップ)」と呼ばれているものの一部となる。

 convenience rollupは、単一のパッケージで、インストール、リブートを行う。これは、1回のリブートだけで、顧客に複数の修正を提供する方法だ(2014年12月末まで、Microsoftは月例アップデートのロールアップとともに、こうしたconvenience rollupを配布していたが、2014年末から同社は月例のアップデートを中止している)。

 Microsoftは、2013年と2014年にはこうしたconvenience rollupを少数リリースしている。最初にリリースされたものの1つが、「Windows 7」と「Windows Server 2008 R2」向けの「Slow Boot Slow Login」ホットフィックスロールアップで、これはWindows 7とWindows Server 2008 R2のService Pack 1の後にリリースされた、90個のホットフィックスの集合だ。

 2014年11月に、Microsoftはこうしたconvenience rollupを新たにリリースした。これはWindows 8.1向けの「Defense in Depth for IE」などのいくつかの新機能のほか、66個のバグ修正を含んでいる。Paquay氏はこのロールアップを、プライベートクラウドのための統合システム「Cloud Platform System」(編集部注:日本では現在提供されていない)の「基準線」と呼んでいる。

 Microsoft社内では、11月に行ったWindows 8.1とWindows Server 2012 R2のロールアップを「Long Term Servicing Branch(長期サポートブランチ:LTSB)」と呼んでいるとPaquay氏は述べた。LTSBのコンセプトは、Windows 10とWindows Server 2016に引き継がれる予定だ。このオプションは、「Windows 10 Enterprise」のユーザーにのみ提供されることになっている。LTSBを利用すると、ユーザーはセキュリティアップデートと緊急アップデートのみを受け取ることになり、Windows 10 Enterpriseを稼働しているデバイスには、新しい機能のアップデートはプッシュされてこない。

 Microsoftは今後数カ月以内に、Windows 7とWindows Server 2008 R2ユーザーに向けて、Windows 10への移行準備を支援する方法として、別のconvenience rollupを提供する計画を立てているとPaquay氏は語った。この新しいアップデートの提供時期については未定だとしている。

 まとめると、MicrosoftはITプロフェッショナルである顧客に対して次の行動を求めているとPaquay氏は述べている。

  1. アップデートが企業での適用にふさわしいものかどうかMicrosoftが判断できるように、オプションのアップデートを検証すること。
  2. 推奨とされている単独の修正やロールアップを積極的にデプロイすること。それらの適用は任意ではあるが、検証済みだからだ。
  3. convenience rollupを用いて、基準線を作っておくこと。このロールアップはデプロイするだけでよく、ワイプやロード、イメージの必要はない。このコンセプトはWindows 10でも引き継がれる予定だ。

 「こうしたことを行えば、Windows 10が出てきた時にするのと同じ方法で、自社のデバイスやサーバを管理することになる」とPaquay氏は述べている。そのうえで同氏は、セキュリティアップデートのみを適用しているITプロフェッショナルにとっては、Windows 10の今後のサポートルールは、見た印象や実際の動作が大きく異なったものになるだろうと警告した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

連載

CIO
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]