「Windows 10」の最新プレビュー版で、Microsoftはビルド番号を「10074」から「10122」へと一気に上げた。AMDグラフィックスアダプタに関連する初期の問題が解決されたようなので(「Windows Update」を確認してほしい)、リリースされたばかりの「Build 10122」にはお勧めできる点が多い。
筆者はこのプレビュー版を数日間試用し、デスクトップPCやノートPC、「Surface Pro 3」、複数の8インチタブレットなど、多種多様なデバイスでさまざまなアップグレードのケースを試してみた。ほとんどの場合、これらのインストールは上手くいった。いくつかの問題も発生したが、その多くは再起動で解決することができた。Surface Pro 3のインストールが18%で停止する現象が報告されているが、筆者の環境ではその問題は発生しなかった(ここでフィックスの1つが公開されている)。
本記事では、筆者のこのビルドの第一印象をいくつか紹介する。
Windows 10のユーザーエクスペリエンスがまとまってきた。
もちろん、Windows 10の特徴的な点は、「Start」メニューだ。「Windows 7」風の「Programs」リストが左側に、「Windows 8」風のタイルを含む、Programsリストより大きいパレットが右側にそれぞれ表示される。上のスクリーンショットは、「OS X Yosemite」で動作する「Parallels」仮想マシンでのデフォルトのStartメニューだ(ちなみに、この構成は非常に快適に動作する)。
今回のビルドでは、「File Explorer」アプリと「Settings」アプリ、「Power」アプリが左側のカラムの上部から下部の方に移動しており、「All Apps」リンクからは、プログラムとプログラムグループがアルファベット順に並ぶリストにアクセスすることができる。このメニューはリサイズすることも可能で、検索結果(「Cortana」の使用、不使用に関係なく)はこれまでより緊密にメニュースペースに統合されている。
このビルドを試した人は、タスクバーの右側のデフォルトのアイコンから、Settingsのグループを定義するアイコン、サインインのオプションまで、アイコンに大きな変更が加えられていることに気づくだろう。全体的に見ると、フラットで白黒のアイコンが多くの場所で使われているようだ。
「Push Button Reset」機能でクリーンインストールが驚くほど簡単になった。
「Refresh」オプションと「Reset」オプションを含むPush Button Reset機能は、Windows 8を簡単に初期状態に戻すものになるはずだった。
これは素晴らしいアイデアだったが、実装に問題があった。この初期の設計では、デバイスに元からインストールされていたイメージを保持するため、リカバリパーティションが大量のストレージスペースを占拠する。デバイスを長く使用すればするほど、そのイメージは古くなり、復元プロセスにより多くの手間がかかるようになる。
筆者は18カ月前から使用しているDellの「Venue 8 Pro」タブレットで、朝からResetオプションを使って、2013年後半に作成されたオリジナルの「Windows 8.1」の工場出荷状態のイメージを復元した。その後、同タブレットが使用できる状態になるまで、文字通り何百ものアップデートと複数回の再起動を実行し、何時間にもわたって面倒を見なければならなかった。
Windows 10は、アップグレードされたデバイスで、これまで通りそうした「Windows 8.x」の工場出荷状態のパーティションを使うことができるが、独自のシステムファイルからクリーンインストールイメージを生成することも可能だ。筆者は、何度かアップグレードし、64Gバイトドライブ中40Gバイト近くを使用している仮想マシンで、そのオプションを試してみることにした。プロセス全体に要した時間は1時間以下で、最後の方で筆者が自分のMicrosoftアカウントでサインインしたときに、また少し待っただけだった。