自社株買いは重要な財務戦略の1つ

ZDNet Japan Staff 2015年05月26日 10時24分

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 5月25日の日経平均株価は149円高の2万413円だった。日本の景気や企業業績の回復が鮮明になりつつあることが好感されている。ただし、それだけではない。日本企業が、株主への利益還元に前向きになりつつあることも、日本株への外国人の買いが続く要因となっている。

 今日は、最近、大口の自社株買いを発表した企業について、楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト窪田真之氏が紹介する。

自社株買いが日本株上昇の重要なドライバーに

4月28日以降に上限100億円以上の自社株買いを発表した主な企業



(注)各社資料より楽天証券経済研究所が作成。
金額は買い付けの上限を示すもので、必ずこの金額まで買うとは限らない。
ROE(自己資本利益率)は、直近決算での実績(連結ベース)。

 2014年5月16日、アマダHLDG(6113)株が前日比16%も上昇した。「利益の半分を配当に、半分を自社株買いにあてる」と株主への利益配分率を100%にする方針を発表したことが好感されたものだ。アマダの経営陣は、自社株買いによってROE(自己資本利益率)を高め、安すぎる株価(PBR1倍割れ)を修正することを目指すと発表した。

 アマダの決断は、当時、驚きをもって捉えられた。日本企業が株主還元に積極的になり始めた「株主還元元年」の象徴と言われた。アマダは、今回も上限100億円の自社株買いを発表しており、有言実行を貫いている。

 自社株買いを発表する企業が、その目的としてROE(自己資本利益率)を高めることを挙げることが多くなった。ただし、自社株買いを発表する企業のROE実績を見ると、必ずしも低い企業ばかりではない。ROEの高い企業がさらにROEを高める選択をする例も増えている。

 日本企業には、これまで借金返済に熱心で株主への利益配分に消極的な企業が多かったが、借金返済が終わり、実質無借金になる企業が増加する中で、株主への利益配分に前向きになる企業が増えている。そうした流れを受け、最近、自社株買い発表と同時に株価が上昇する銘柄が増えている。

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