デルは、東日本支社に設置してGPU技術を検証するための施設の機能を拡大させ、新たに「デルGPUソリューションラボ2.0」としてリリースした。6月2日に発表した。
同ラボはGPU対応製品の開発や検証の推進を目的として2014年2月に開設。今回のバージョンアップでCitrixやVMwareが提供するグラフィック仮想化(vGPU)などを検証できるようになっている。x86サーバ「Dell PowerEdge」、シンクライアント「Wyse」とワークステーションのブランドである「Dell Precision」のラック型ワークステーションも利用できるようになっている。

GPUソリューションラボ 2.0の様子(デル提供)
従来のvGPU対応のCitrix環境に加え、3月にリリースされたVMwareのvGPU環境を常設。それぞれの環境に応じたWyseとともに顧客の要望に応じてそれぞれの環境で検証できる。
同ラボでは、物理ワークステーションと仮想ワークステーションを比較検証し、それらを連携させたハイブリッド環境を実現できるという。クロックの高いCPUやハイエンドグラフィックスの性能を余すところなくリモートで活用できるリモートグラフィックス(1対1のPCoIP環境)から仮想までを検証できるとしている。
また高密度のGPUサーバでクラウド基盤上で稼動するゲームサービスのほかに、グラフィックスを多用したDesktop as a Service(DaaS)への適用も視野に入れ、顧客の用途や規模でさまざまなプラットフォームで検証できると解説している。ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の分野では、「Deep Learning(深層学習)」技術などGPUを活用した製品なども検証できるとしている。現在の設置済み検証機器は以下の通り。
- Dell PowerEdge R730 + NVIDIA Tesla K10/K20/K40/K80
- Dell PowerEdge C4130 + NVIDIA Tesla K40/K80(新設)
- Dell PowerEdge R730 + NVIDIA Grid K1/K2 + VMware vGPU
- Dell PowerEdge R730 + NVIDIA Grid K1/K2 + Citrix vGPU
- Dell PowerEdge VRTX + GRID K2 + VMware vGPU
- Dell PowerEdge C8000 + NVIDIA Grid K2 + Citrix vGPU
- Dell PowerEdge C4130 + NVIDIA Grid K2 + Citrix vGPU(新設)
- Dell Precision Rack 7910 + NVIDIA Quadro + Tera2(新設)
- Dell Precision Rack 7910 + NVIDIA GRID K2 + Citrix vGPU(新設)