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Salesforceの弱点をAWSで補完--テラスカイの“ハイブリッドクラウド”戦略

羽野三千世 (編集部)

2015-06-04 20:31

 従来型のSI(システムインテグレーション)ビジネスモデルの限界が指摘される中、テラスカイの東証マザーズ上場と、上場後の株価の順調な立ち上がりは、SIerの進むべき道を示す一縷の光に見えなくはないだろうか。


テラスカイ 代表取締役社長 佐藤秀哉氏

 テラスカイは、Salesforceの導入支援に特化したクラウドインテグレーション(CI)専業ベンダーだ。約170人の従業員のうち、約130人がSalesforceの認定資格を有するエンジニアであり、「Salesforce認定資格のすべてのカテゴリで、合格者数が国内1位」(テラスカイ 代表取締役社長の佐藤秀哉氏)だとする。国内で7人いるSalesforce認定テクニカルアーキテクトのうち3人、国内で4人いるForce.com MVPのうち3人が同社に在籍する。2014年10月にSalesforceと資本提携しており、同社株式の3.5%をSalesforceが保有している。

 2013年にAmazon Web Services(AWS)のプレミアムパートナー企業であるサーバーワークスの株式の43%を取得し、2014年にAWSの導入支援事業に本格参入。「SalesforceとAWSを組み合わせて提供し、Salesforceの弱みである大量データの高速処理を補完する」(佐藤氏)という“ハイブリッドクラウド戦略”を打ち出している。


海外事業について説明するテラスカイ グローバルアライアンス部 部長 Jason Danielson氏(厚切りジェイソン)

 4月30日に東証マザーズに上場した。「2006年の創業から、Salesforceのクラウドインテグレーション専業でやってきた。その先行者利益が当社の成長を支えている」(佐藤氏)。今後は、AWS上のデータウェアハウス(DWH)サービスと、Salesforceのビジネスインテリジェンス(BI)サービスを組み合わせたIoT/M2M分野のクラウドインテグレーション、海外市場での同社開発製品(データ連携基盤「SkyOnDemand」、Salesforce用の画面開発ツール「SkyVisualEditor」)の販売強化などの施策により、事業拡大を図っていく方針だ。

 CI専業のテラスカイの成功は、ビジネスモデルの転換を迫られるSI事業者にとって、クラウド分野へのシフトを後押しする指針になると考えられる。同社の今後に注目したい。

Salesforce買収話に言及

 今年に入って、Salesforceが買収提案を受けているとの報道があった。買収を検討している企業の候補として、Microsoftの名前が挙がっている(関連記事)。

 Salesforce導入支援専業のテラスカイにとって、買収の影響はいかほどか――。6月4日に開催された東証マザーズ上場に伴う事業戦略説明会で、記者からのこの質問に対して、佐藤氏は、「私はSalesforceが社員100人足らずの規模だった頃から関わっており(Salesforceの会長兼最高経営責任者=CEO)Marc(Benioff)のこともよく知っている。彼の性格的に、MicrosoftにSalesforceを売ることは絶対にないと断言できる」とコメントした。

 佐藤氏は日本IBM出身。2001年にSalesforceの日本法人立ち上げに参画した経歴を持つ。

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