Googleが「Chrome」ブラウザに、バッテリ持続時間を延長するためのアップデートを加える。その手段として、Adobe Systemsの「Flash」の動作を制限する。
Googleは、Chromeブラウザの最新ベータ版で、ウェブページ上で動作する「Flash」を自動的に認識し、Flashを使用する広告など、重要でないと思われるものをすべて一時停止する機能を有効にした。Chromeで一時停止されたFlashコンテンツを再生したいユーザーは、ブラウザ内でその動作を再開させることができる。
GoogleのソフトウェアエンジニアであるTommy Li氏は米国時間6月4日付けのブログ投稿で、「Flashを実行するウェブページを開いた場合に、そのウェブページの中心的な要素ではないコンテンツ(Flashアニメーションなど)を知能的に一時停止し、中心的なコンテンツ(動画など)が中断することなく再生されるようにする」と記した。
Appleの共同創設者であるSteve Jobs氏は同社を統括していたとき、同社のモバイルOS「iOS」におけるFlashのサポートを廃止するという同氏の決断を強化するために、Flashに批判的な声明文を執筆した。この動きによって、各種ウェブサイトがあわててHTML5などの代替規格をサポートし始め、ウェブ上におけるFlashの影響力は低下した。
現時点でこの機能は、Chromeのベータ版に搭載されているが、すべてのバージョンに組み込まれているわけではない。将来的にはおそらく、各種正式版にこの機能が搭載されるだろう。Li氏は、「今後数カ月のうちに」さらなる省電力機能をChromeに追加することも約束した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。