米政府はすべての連邦機関のウェブサイトで2016年末までにHTTPS暗号化を導入するよう命じた。
米行政管理予算局(OMB)は米国時間6月8日、公的にアクセス可能なすべての連邦機関のウェブサイトとウェブサービスに暗号化の導入を義務づける命令を出した。
米政府の最高情報責任者(CIO)であるTony Scott氏はブログ記事の中で、この措置によって、多くの民間企業が既に提供している「保護機能と同等のものを連邦機関のウェブサイトとサービスの利用者に提供できるだろう」と述べた。
米政府の狙いは、ユーザーのコンピュータと連邦機関のウェブサイトの間を流れるデータの保護を強化することだ。
「この新しい要件を設けることで、連邦政府のウェブコミュニティーは、インターネット全体でのHTTPS導入を加速させるとともに、ウェブサイトを閲覧するすべてのユーザーのために、より高度なプライバシー基準を推進することを目指している」(Scott氏)
とはいえ、今回の動きは興味深い。米政府は連邦機関のウェブサイトの暗号化を全面的に推し進めようとしているが、その一方で、監視活動をもっと簡単に行えるように、既存の暗号化規格にバックドアを追加しようとしているからだ。
しかし、米国家安全保障局(NSA)がバックドアを含む暗号化規格を連邦政府に認可させようと画策していたとの報道を受けて、Thomas Massie下院議員(共和党、ケンタッキー州選出)が提出した修正案は、連邦機関が協力して一般的な規格の効力を弱めようとするのを防ぐことを目指している。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。