Facebookは米国時間6月11日、モバイル開発技術「Infer」をオープンソースとして公開した。
Inferは静的プログラム解析ツールで、モバイルコードのバグを出荷前に検出できるものだ。数百万行で構成されるアプリケーションにおける複雑な問題を数分で発見できるという。
Facebook社内では、編集されたコードをレビュー向けに提出した段階でInferを利用していたという。これまでのところ、毎月数百件単位で潜在バグを検出しているとのことだ。修正率は約80%としている。
Inferを利用しているFacebook製品としては、「Android」および「iOS」向けの標準のFacebookモバイルアプリ、「Facebook Messenger」「Instagram」がある。
FacebookのソフトウェアエンジニアCristiano Calcagno氏らはInferを発表するブログで、「Webよりもモバイルプラットフォーム」向けである理由を説明している。それによると、Webの場合はサーバにすぐに修正が配信されるが、モバイルではそうではないため、出荷前にバグを修正しておくことが重要になる、とのことだ。
Inferをオープンソースとして公開することで、モバイル開発者はテストとバグ発見に費やす時間を短縮できるとFacebookのチームは述べている。
これに加えて、開発者(それに、モバイルにフォーカスしているFacebook自身)は長期的により多くのモバイル製品の構築に時間を割くことができるとしている。
Facebookは現在、自分たちのアプリ上のAndroidとObjective-Cコード向けにInferを実装しているが、InferはCとJavaコードの解析も可能であり、将来的に別の製品でも実装する可能性があるとのことだ。InferはFacebookが公開しているサイトから直接ダウンロードして入手できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。