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攻める情シス

「攻めのデータ活用」で発揮される情シスの存在意義とは - (page 5)

田村浩二

2015-06-24 06:00

 当然、コミュニケーションが行われる各チャネルのセッション管理は基本中の基本であり、そのセッション管理の際に顧客識別に自社保有のデータを利用することも、情シス部門にとってはまったく難しい話ではない。

 しかし、クロスデバイスでのセッション管理ができるようになると、そのセッション中に行われるコミュニケーションの内容こそがより重要となる。

 「顧客にとって、より納得感のある体験」の実現を目指す上で、データ活用に関する最大のキモとなる議論が生まれるのは、ここである。

 このステージをあいまいにせず、業務部門と情シスが協業してシステムの実装をやりきってこそ、真の“おもてなし”が実現し、市場における競争力が強くなるのだ。

 有史以来最大の情報爆発の社会で、個人、法人問わず、顧客は誰もがスマートフォンをせわしなく操作し意思決定を繰り返している今、一昔前には考えもしなかったレベルで「一貫した顧客体験」を提供できることを求められている。

 常連客一人ひとりに「いつもご利用いただいているあなたには、Aがおすすめです」と情報発信を続けること、そして見込み客一人ひとりに「何かお困りですか、こんなことお困りではないですか。ご不明な点は電話でもチャットでもお受けいたします」と歩み寄り続けること。売り上げを増やしていくために、企業はこのような活動から逃れることはできない。

 業務部門が「おもてなし」と言おうが「オムニチャネル」と言おうが、情シスは慌てる必要はまったくないのだ。

 情シスが業務部門と共に実現しなければならないことは、自社の顧客に対して「やるべきことは何か」をともに考えることであり、解はその先に必ずある。

 そして、それは自社データの事を一番よく理解している情シス部門なくして実現できない。

 データ活用の現場では、情シス部門は“絵の餅”を“食べられる餅”に変えるだけでなく、「他社とはひと味違う餅」にするために必要不可欠な存在なのだ。

 次回は、データ活用とアプリケーション開発やインフラストラクチャ構築の観点で、具体的なケースをふまえて共に提言する。

田村浩二 株式会社シグマクシス デジタル・フォースグループ マネージャー
広告代理店、Web系ベンチャー、外資系IT会社を経て2014年5月にシグマクシスへ参画。顧客体験設計、コミュニケーション設計、データ活用設計、プロセス設計等、戦術的マーケティング領域の支援を一気通貫で行う強みを持つ。流通小売から保険、製造業まで、クライアントの課題解決のためのプロジェクト経験と実績を有する。米国ダイレクトマーケティング協会認定マーケティングプロフェッショナル。

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