情報セキュリティ事業を手掛けるネスコは6月17日、企業向け販促サービスを手掛けるレピカと、情報漏えい対策ソリューションで提携すると発表した。ネスコのファイル暗号化システム「DataClasys」と、レピカの個人情報検出ソフト「P-Pointer」を組み合わせたもので、PCや共有サーバ上にある個人情報を見つけ、暗号化する。
DataClasysは、Windows上で使われるファイルを暗号化して管理する製品で、印刷やメール添付など外部への流出につながりかねない操作を禁止することもできる。一方、P-Pointerは、社内PC内のどこに、どのような個人情報がいくつ存在しているのかを洗い出す個人情報検出ソフトウェアで、さまざまなアプリケーションファイルに対して、独自の検出用辞書を用いた高精度の検出が可能としている。
大規模な情報漏えい事故が相次ぐなか、企業・組織における個人情報ファイルの管理体制について見直しが迫られている。特にPCや共有サーバ内に保管される個人情報については、暗号化やアクセス制御などのルールを徹底することが困難とされる。
今回の連携ソリューションでは、パスワードがかかっていないファイルを検出し、即座に暗号化できる。企業や組織が保持する個人情報について、万が一漏えいした際にも、データの悪用を防ぐことができるという。
P-Pointer」と「DataClasys」の連携イメージ
両ツールの連携には下記の2つの方法が用いられる。
フォルダでの連携
- DataClasysで暗号化用フォルダを作成しファイルへのアクセス権限を設定
- P-Pointerで個人情報ファイルを検出
- P-Pointerの検出画面上から、検出されたファイルを暗号化フォルダに移動
- DataClasysがファイルを暗号化
CSVファイルでの連携
- P-Pointerで個人情報ファイルを検出
- P-Pointerの結果画面で、暗号化したいファイルにフラグを立てる
- P-Pointerで結果データをCSV形式で出力
- CSV出力ファイル名とパス情報をDataClasysに取り込み自動暗号化