今週の明言

大手SIer幹部が説くクラウドビジネスの勘所 - (page 2)

松岡功

2015-06-19 12:00

 ただ、実際に連携サービスが始まって間もないこともあり、いくつか事例が出てきた段階のようだが、中にはabsonneとAWSをシステムによってうまく使い分けるケースも見受けられるようになってきたとしている。顧客にとっては、2つのサービスを利用しながらも、NSSOLにその運用管理を一括して任せられることが安心感につながっているようだ。

 同社ではAWSとの連携を皮切りに、今後さらに複数のクラウド環境を連携させた「マルチクラウドサービス」への展開を図っていく考えだ。同社のこうした取り組みは、SIerによるクラウドビジネスの1つの方向性を示しているともいえそうだ。

「100のことを正しくやっても1つ間違えたらセキュリティ脅威にさらされる」
(米Microsoft Jennifer Byrne チーフセキュリティオフィサー)


米Microsoft チーフセキュリティオフィサー Jennifer Byrne氏

 日本マイクロソフトが先ごろ、米国本社でチーフセキュリティオフィサーを務めるJennifer Byrne(ジェニファー・バーン)氏の来日に伴い、マイクロソフトのセキュリティへの取り組みについて記者説明会を開いた。Byrne氏の冒頭の発言は、セキュリティ脅威に対しての認識を強調したものである。

 Byrne氏はサイバーセキュリティ分野で18年間のキャリアを経て、Microsoftに入社後はチーフセキュリティオフィサーとして各国のセキュリティ担当者を率いており、同社のサイバーセキュリティ戦略を主導し展開している。入社前にはシマンテックやマカフィーで要職を歴任。まさしくセキュリティ分野一筋のエキスパートである。

 そんなByrne氏が、マイクロソフトのセキュリティへの取り組みについて、次の5つの点が大事なポイントとなっていると説明した。5つの点とは、「利用者のIT基盤を守る」「利用者のデータを保護する」「IDとアクセスを適切に管理する」「管理を容易にする」「プライバシーとコンプライアンスを保証する」といった内容である。

 また同氏は「サイバーセキュリティの脅威は世界的な懸念事項となっているが、その対策は技術的な側面だけにとどまらない。有効な対策を講じるためには、この分野で確固たる技術力を持つ企業と行政機関が密接に連携していく必要がある。さらに言えば、技術力を持つ企業と行政機関のコラボレーションこそが、この分野に最も効果的なイノベーションを生み出すと、私は確信している。マイクロソフトは技術力を持つ企業として、各国の行政機関と密接に連携し、この分野にイノベーションを起こす役目を果たしていきたい」とも語った。

 サイバーセキュリティの脅威については、マイクロソフト自身も代表的なターゲットとなっている。その意味では、Byrne氏のこれからの役割はますます重みを増してくるだろう。チーフセキュリティオフィサーとしての手腕に注目しておきたい。

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