Cisco Systemsは中国で現地時間6月17日、「今後数年間にわたって」100億ドル規模の投資を実施する計画を発表した。同社は中国におけるイノベーションと研究開発に力を注いでいく予定だ。
Ciscoは、この動きを同社における「新たな章の始まり」と表現し、現地の業界に対する投資を加速させるために、中華人民共和国国家発展改革委員会(NDRC)と了解覚書(MOU)を交わしたと述べている。Ciscoによると、NDRCといったパートナーを得て、100億ドルの投資を実施することでイノベーションや株式投資、研究開発、雇用の創出を推し進める計画だという。
今回の投資は、Ciscoの最高経営責任者(CEO)John Chambers氏(7月に退任予定)と次期CEOのChuck Robbins氏が、中国の汪洋副総理ら政府関係者と北京で会談した際に発表された。
またCiscoの幹部らは北京滞在中に、現地における情報通信技術(ICT)スキルの訓練プログラムを整備するという目的で、応用科学の大学連合であるAssociation of Universities of Applied Science(AUAS)との合意書に署名もしている。Ciscoによると、AUASが推薦した応用科学系の大学100校を対象として、同社が提供する「Cisco Networking Academy」のプログラムを通じた4年間のイニシアティブに投資するという。
Ciscoは20年以上前から中国で事業を展開している。Chambers氏は「われわれは、中国におけるデジタル化への取り組みをさらに推し進めるとともに、人材開発やGDP成長の機会に貢献できると期待している」と述べている。
2014年の報道によるとCiscoはインド市場において年間17億ドルを投資しており、四半期毎に成長率を伸ばしている。一方、同社の最新の四半期決算では、アジア太平洋地域全体の売上高が1%の微増を見せるなか、中国でのそれは20%減少している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。