Oracleのオンプレミス顧客は全面的に同社のクラウドに移行しようとしている。Catz氏は、クラウドの成長と引き換えに新規ライセンスの減少を受け入れる、と付け加えた。
31億ドル相当の新規ソフトウェアライセンス売上高は、クラウドへの移行の加速を反映している。クラウドへの移行が特に顕著だった欧州では、新規ソフトウェアライセンス売上高が大きな影響を受けた。しかし、新規ソフトウェアライセンスの減退から推測できるように、欧州は当社のクラウド売上高と予約の両方で最も急速に成長した地域でもある。
判定:筆者は、オンプレミスからクラウドへの移行が1対1の関係だとは思わない。Oracle以外のベンダーが提供するほかのクラウドに移行する顧客もいるはずだ。
サポートが一流。サポートの更新料金は高額だが、クラウドに移行しても顧客の多くは解約していない、とCatz氏は述べた。「当社顧客の多くは必ずしもサポートを解約して一気にすべてをクラウドに移行させているわけではなく、既存の環境にクラウド機能を追加している」(Catz氏)
判定:サポート売上高は通貨変動のため横ばいだが、恒常通貨ベースでは8%増えている。サポートはOracleに売り上げをもたらしているが、クラウドへの移行によって、その旨みは失われてしまうだろう。
今日、Oracleがターゲットとしてリーチできる市場は、クラウドの登場でより広範になっている。Oracleはこれまでより容易に市場の裾野を広げることができる、とCTOのLarry Ellison氏とCEOのMark Hurd氏は述べた。Ellison氏は次のように話している。
われわれは、市場の裾野をさらに広げ、以前ならリーチできなかった顧客にもリーチすることができる。なぜなら、中規模企業にとっては、コンピュータを購入してデータセンターを開設し、多くの人材を雇ってライセンスされたソフトウェアを実行するより、SaaSサービスを利用する方がはるかに容易になっているからだ。当社が対応できる市場は劇的に拡大した、とわれわれは考えている。
判定:Oracleはクラウドによってより広範な市場に浸透することは可能かもしれないが、同社が中規模の企業を本当に理解できるかどうかは不明だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。