IBMは米国時間6月22日、「Docker」をベースにした大企業向けのコンテナサービスである「IBM Containers」をリリースした。その目的は、ハイブリッドクラウドにおけるアプリケーションの配備や移動を容易にするというものだ。
IBMは、ハイブリッドクラウドの配備においてDockerの普及を推し進めようとしている。同社は2014年12月にDockerとの提携を発表するとともに、IBM Containersのベータ版をリリースしていた。
オープンソース技術のDockerを商用化するために設立された企業であるDockerは、IBMの力を借りることで同技術の大企業への普及に弾みをつけられるはずだ。
IBM Containersは、IBMのPaaSに向けた取り組みである「IBM BlueMix」上に構築されるため、顧客はIBM ContainersとDocker、「Cloud Foundry」を組み合わせて使用できるようになる。
IBMは、同社のコンテナサービスに管理ツールと分析ツールを取りそろえることで、信頼性とともにポータビリティの管理を追求できるようにする計画だ。なお、IBM Containersはログの分析やパフォーマンスの監視のほか、柔軟な拡張性の実現や、信頼性向上、ロードバランシングとルーティング、永続的ストレージ、セキュリティサービスといった機能を活用している。
また、同社はIBM Containersに関して、以下の事項も発表している。
- IBMはDockerベースのIBM Containers内におけるJavaの実行パフォーマンスの向上をデモした。
- IBMは「Docker Trusted Registry」(DTR)のリセラーとなる。
- クラウドソーシングプラットフォーム「Spigit」で知られる新興企業Mindjetは、IBM Bluemix上のIBM Containersを採用すると発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。